先日、友人と集まったときに夫婦円満の秘訣を話し合いました。
「好きだから、愛しているから」と勢いで結婚してから二十数年。離婚こそしないものの、冷え冷えとした関係で暮らしている人もいれば、今も変わらず夫婦円満で仲睦まじく暮らしている人もいて、「その違いはどこにあるのか?」というのがその日の議題でした。
参加者多数。その討論会(?)に参加したのは子供がいる人もいればいない人もいる。ワーキングマザーもいれば専業主婦の人もいる。独身者もいれば結婚回数4回というツワモノもいる。暮らしぶりが違えば、それぞれの結婚観も違いました。
けれど互いの意見を交換し合ううちに見えてきたものがあります。
円満夫婦には円満でいられる特徴があり、一方冷え切った夫婦生活を送る人にもそれなりの特徴があるということ。それを今回のテーマにします。
「ケンカするほど仲が良い」は真っ赤な嘘
「結婚したときはラブラブだったのに、何年か経つと大ゲンカしたりして、そのたびに離婚を考えた」というのは巷でよく聞く話。
でもたった数年程度でそうなるということは、もっと大きな何かがあれば、遅かれ早かれ冷え切った関係になる可能性は高いです。
その安心材料として「夫婦喧嘩は犬も食わない」、「ケンカするほど仲が良い」なんて言葉もありますが、円満夫婦代表の私から言わせればそれは嘘。本当に仲のいい夫婦はケンカなんてしません。ケンカに発展する前に、ちゃんと話し合いで解決しています。
これを逆に言えば、冷え冷えとした関係の夫婦は、話し合いがちゃんとできてないという特徴があります。
話し合いとは言い合いではなく聞き合うこと
先日もこの集いとは別の集いでご主人に対する不満をタンマリ耳にしました。(笑)
不満のネタは、日常のごく些細なこと。
例えば奥さんが外出する際、留守番するご主人のために昼食を用意して出かけ、帰ってきたら流しに汚れた食器が山積みになってて「キーッ」となったとか。逆にせっかく作ったのに、それを食べないでどこかに勝手に食べに行っちゃって「キーッ」となったとか。
キーッとなったときにたいてい口から出るのは、「”私が”忙しい思いをして、せっかく作ったのになんでわかってくれないの?」という”私”主体の不満。後片付けが面倒に感じたご主人の気持ちは無視で、「私が、私が」となっているんですよね。
でもこれはただの言い合い。「私が」ではなく、最初から「あなたはどうしたい?」と聞けばすむ話です。
私なんて「食べに行くからいいよ」と言われれば「あら、ラッキー」と喜んで出かけちゃいますよ。…と、これは自慢にはならないか(汗)
でも後でイライラするくらいなら、変に頑張りすぎる必要なんてないと思っています。
共に生活をすれば、お互いに「アレッ?」と感じることはあって当たり前。そんなとき、「なんで?」ではなく、「あなたはどうしたい?」と聞き合う癖をつけてみてください。
これだけでイライラする機会はグーンと減りますよ。
「言わずとも察しろ」は無理
一般的に「私が、私が」という人は「自分だけが大変」と思い込む傾向があります。
「家事に子育てに仕事!こんなに大変な思いをしている私を、なんであなたはわかってくれないの?」とイライラの矛先を、テレビを見てゴロゴロしているご主人に向けては不満のタネをいくつも作っているわけです。
口があるんだから「忙しくて大変な私を言わずとも察してくれ」ではなく、ちゃんと言葉にして「大変なら大変だ」とSOSを出せばすむ話。それをしないで家族に当たり散らせば、「オレだって働いて疲れているんだ」となるのは自然な流れです。
結婚前は自分の買い物すら面倒がって親まかせだった夫ですが、フルタイムで働いていた私は「お願い!ヘルプミー!」と、ことあるごとにSOSを発信し続けました。そのおかげで今では料理以外の家事全般+犬の飼育までできる模範的な夫になりましたよ。
してくれたことには感謝する
また「私が忙しくて大変なんだから、やって当たり前」ではなく、お願いをする意識がたいせつです。そうすれば、してもらったことに感謝の気持ちが生まれます。
だからダメ出しなんてもってのほか。洗濯物の干し方なんて最初は酷いものでした。シワも伸ばさず干すから、乾いたときはカピカピの固まりになっていましたが、そこは見て見ぬフリ。
とりあえず最初は、自分のお願いに答えてくれたことに感謝することがだいじです。仕上がりはともかく…ね。
最初から完璧な人なんていません。時には片目をつぶり互いに成長し合い、気長につきあっていく気持ちがたいせつです。
互いの自由を尊重しあう
その日は結婚生活がうまくいかない人についても話題が及びました。
「アイツは個人主義なんだよ。子供の面倒もみないで休みは一人で遊びに出かける」と言ったのは、この日に同席したS君の友人でもあり義兄でもある人物の言葉です。
正直、私は違和感を覚えました。
“子供の面倒をみない”はともかく、”休みに一人で遊ぶ”ことがそんなに悪いこと?
いやいや、私は夫婦でも夫婦の時間は確かに必要だけど、それと同じくらい、夫婦だからこそ、一人の時間は絶対に必要だと思っています。事実私たち夫婦なんて、趣味はバラバラ。夫婦だからといって無理に同じ趣味をしようとは思ってはいません。
むしろ互いに「この時間は、誰かの奥さん(夫)でもなく、誰かの親でもない、どこかの社員でもない個の私としての時間・個の私としての世界」というのを尊重しあっています。
だからその部分に関しては、互いに干渉しない。何か言われて初めて自分の意見を言う程度に留めます。当然そこには信頼関係がなければできないことですけど。
また信頼されている確信があれば、自分時間と家族のために費やす時間のバランスだっておのずと取れてくるというもの。
ラブラブでいたいなら感謝し合うこと
ずい分前に放送された「101回目のプロポーズ」というドラマを覚えていますか?
「僕は誓う!50年後の君を、今と変わらず愛している!」というセリフが流行りましたよね。でも愛の形はその時々で変化するものだと私は思っています。
男と女として愛する時期。人として、友として、時には共に戦う同士として愛する時期。そんな時期全てを過ぎて、その先に続く長く静かな時間を経て、出会いから50年以上の月日が経過し、この女性(私の母のこと)と巡り会えた運命を、人生の最期に涙ながらに感謝してこの世を去ったのは私の父でした。
そんな両親を見て育った影響もあるし、周囲の人たちを見ても言えることですが、円満ではない夫婦に足りなくて円満な夫婦にあるものは、感謝の気持ちです。
“あたりまえ”と”感謝”は対極にあります。今、手にしているものは、あたりまえではなく奇跡です。それさえ忘れずにいれば、50年後だってきっとラブラブでいられるはずです。
夫婦円満の秘訣・まとめ
- 自分だけが大変とは思わないこと
- してほしいことはちゃんと伝える
- してもらったことには感謝の気持ちを表す
- 小さな不満のタネはその都度話し合いでつぶしていく
- 常にベッタリせず互いの個性を尊重する
- 離れていても信頼し合える関係を目指す
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