Violet@Tokyo

病人への励ましの言葉はタイミングがだいじ!「こんなはずじゃなかった」と後悔する前に、その一言が仇になることを肝に銘じよ!

約 6 分

病人にかける言葉って本当に難しいですよね。最近では「頑張って」というのは禁句であると、広く認知されるようになりましたが、それ以外にも病人を傷つける言葉はたくさんあります。

健康だけが取り柄と思っていた私が、卵巣がんの疑いで入院、子宮全摘出手術を経て、健康な人と病人との感覚の違いがよーくわかりました。

病気は時として体よりも心を衰弱させます。ふだんなら軽く受け流せるような言動が、棘のように心に突き刺ささり、何気ない言葉に傷つき、そして「無神経だ」と憤慨する…。

もちろん相手に悪気がないのはわかっています。いや、むしろ純粋に励まそうとしているんでしょう。けれど当の私は襲い掛かる不安と戦っている最中で、自分を保つのが精いっぱい。

相手の思いやりなんて感じ取る余裕なんてありません。病人に限らず、心が弱っている時ってそうなんです。

病気の内容や性質にもよると思いますが、病人に対してこのような励まし方は逆効果になると感じた出来事をご紹介します。

根拠のない「大丈夫、大丈夫!そんなに心配しなくても大丈夫だから!」

「はぁぁ?医者でもないど素人のあなたが、何をもって「大丈夫」だと言えるんですか?何も知らないくせに…」

正直、こう感じました。

これは、手術をして腫瘍を取り出してみないと良性か悪性かがわからない、しかも手術の日程さえ決まらないという状態の時にかけられた言葉です。

相手はこちらの不安を打ち消そうとしているのかもしれませんが、どんな猛者だって「がん」と聞いただけでビビります。

「心配するな」と言う方がムリ。だって自分の体だもの。ムリとわかりきっていることを病人に要求するなっていうの。

「要は他人ごとだからそんなに軽く言えるのね」と、その人に伝えたことを後悔しました。

手術直前「みんなで飲んでいるからおいでよ」というお誘い

「はぁぁ?私、あさって手術なんですけど。飲んでる状態じゃないんですけど?」

まっとうな神経をしたよいこのあなたには信じられないかもしれませんが、手術の前々日に飲み会に誘われました。全ての検査が終わり、手術の前々日に外泊の許可がおりたときの事です。

誰かがお見舞いに来たら悪いと思ったので外泊の旨を知らせたところ、「みんなで飲んでいるからおいでよ」というまさかのお誘い。

相手は手術前に激励するつもりでいたのかもしれませんが、さすがにカチンときました。

「ふつう、病人を励ますなら自分の方から出向くでしょ?間違っても手術を目前に控えた入院患者を呼び出すことはしないでしょ?しかも飲み屋に?」

これがまだ入院前で、手術まで日があり、病名がはっきりわかっているなら友人の励ましをありがたく受け入れたと思います。でもこれは、タイミング悪すぎ。

「何もせずに知らん顔はできないけど、お見舞いのために時間を割いて病院に足を運ぶのは面倒→外泊と知る→ラッキー、だったら呼び出そう」という、相手の一石二鳥を狙う図式が一瞬にして頭に浮かび、もう頭がかち割れそうでした。

手術前日に届いた「お花見に間に合ってよかったね」という意味不明なメール

病人への励ましの言葉はタイミングがだいじ!「こんなはずじゃなかった」と後悔する前に、その一言が仇になることを肝に銘じよ!

翌日の手術で頭がいっぱいの状態の時に、「おかげんはいかがですか?」みたいな、大人としてのあたりまえの言葉もなく、上記の一文だけが書かれたメールが突然届きました。

「この人はいったい、何を伝えたいの?意味不明」

マニュアルが正しいとは限らない

病人を励ますために有効とされるマニュアルにありがちなものは以下。

どんな病気であれ、全快した際の先の話をしましょう。病気のうちは、気分が滅入っているので、楽しい話の方が効果的です。 例えば「退院したら温泉旅行に行こう」とか「治ったら行きたいお店があるからご飯付き合って」とか「素敵なバーを見つけたから治ったら飲みに行こう」など・・・。 相手が全快した際の自分を想像できる環境を作ってあげましょう。

情報源: 病気の人を元気にできる言葉のかけ方 | nanapi [ナナピ]

このような内容をあちこちで見かけます。それは決して間違いではないと思います。言うタイミングさえ間違えなければの話ですが。

「病人に楽しいことをイメージさせて目標を与えるのはいいことだ」

健康な人は単純にそう思うでしょう。でもそれは時と場合によりけり。

病人の最大の目標は病気を完治させることで、元気になって遊びに行くのはずっと後のことです。

これから手術という時に、この先どうなるかわからないと不安で不安でたまらないという時に、のんきに花見のことなんて考える余裕はありません。とても不愉快でした。

私の場合、手術は2月29日でしたから、花見は開腹手術からひと月後で、本調子ではありません。

そのような状態の時に屋外で行われる花見の宴に参加できるかどうか、少し考えればわかると思います。

百歩譲ってもし本当に「先の楽しみを」という目的のためなら、私の状態を第一に気遣い、もっと先の楽しみを提案するはずです。よりよって手術前日に、何をもって「お花見に間に合ってよかったね」と言えるのか。この人は何が言いたいのかと、意味不明でした。

「私は花見に合わせて手術するのではありません。今は手術のことで頭がいっぱい。

そんなのんきなことを考えている余裕はありません」速攻で返信しました。

すると「のんきなことを言ってゴメン。花見が間に合わなくても次に待ってる」との返信。

この人には何を言っても無駄と判断し、それ以降、この方のメールは全力でスルーしております。

「卵巣腫瘍の8割は良性だからね」という術後にかけられた言葉

病人への励ましの言葉はタイミングがだいじ!「こんなはずじゃなかった」と後悔する前に、その一言が仇になることを肝に銘じよ!

術中迅速診断により腫瘍は良性とわかり、周囲の人たちは一様にみな喜んでいました。何よりもいちばんほっとしたのは私と夫です。手術が終わるまでの地獄のような日々を思い出しては胸をなでおろしていました。

やがて退院が近づくとお見舞いの方々も来てくれるようになり、その中の一人が上記の言葉を私にかけました。来る前にネットで調べたようです。

確かにネットにはそのように書かれていますが、8割がそうでも、残り2割はそうではなく、病人は悪い方に考えるのです。事前の検査データでは、私は残り2割の可能性の方が高かったのです。

そういった詳しい内容も知らずに、ネットに書かれた情報だけを読んで、さも「私は詳しく知っています」という言い方がとても不愉快でした。

このような時は、自分のウンチクを披露する前に、一言「よかったね」と、他の人のようになぜ素直に言えないのかと、不思議でなりませんでした。

考えすぎかもしれませんが、裏を返せば「どうせ卵巣の腫瘍なんて、8割は良性なんだから、そんなに心配することなかったでしょ?」と、みんなに心配をかけた私が悪いと、自分が責められているような気持ちになりました。

最後に

以上のことは相手に悪気があったのではなく、むしろ励まそうという親切心から出たものですが、タイミングの悪さが災いして裏目に出たというケースばかりです。

いくら自分は励ましたいと思っても、伝わらなければ意味がありません。

同じことをするにしても、タイミングを見計らうのはとても重要で、その判断を的確にできるかどうかのカギは、いかに相手を思いやれるかどうかです。

それに必要なのは想像力と思いやりですが、思いやっているつもりでも、実は自分の都合を病人に押し付けているだけで、結果的に病人を追い詰めてしまう場合もあります。

私は今回のことを反面教師にして、想像力を働かせながら上手に励ませる人になりたいと思っています。

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(最終更新:2017/09/28)

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