Violet@Tokyo

開腹手術の痛みはいつまで続く?退院後、自宅での過ごし方の注意点

約7分



子宮・卵巣全摘出の開腹手術から10日目、退院から3日目現在の状態をお伝えします。

傷口の痛みはじっとしていれば楽になりました。でも少し動くと、引きつれるような痛みがあります。ほんの少しでも腹筋に圧がかかる体勢は当分無理。

退院したとはいえ、回復途上にあるので静養が必要だと実感します。

退院してすぐに犬の散歩をしました。私一人ではまだ不安ですが、夫がいたので少し歩いてみることに。以前のようにスタスタと歩けません。ほんのちょっとの距離でもひどく疲れます。これはショック。入院・手術で驚くほど体力を消耗したみたいです。

「開腹手術の痛みはいつまで続くのだろう?
今まであたりまえにできていたことを、元通りにできるようになるまでどのくらい時間が必要なのか?」

そんな疑問がふと頭をよぎりました。これから手術を控えている方はきっと同じ疑問を抱くのではないでしょうか。

そこで開腹手術後の退院後の過ごし方、痛みがいつまで続くのか、自宅療養の注意点、傷がどんなふうに回復していったのかなどを時間の経過ごとにまとめました。それらを知っておけば今後の予定を立てる上での目安になると思います。

なお以下に掲載するものは、私の体験だけでなく、私が入院していた都立・多摩総合医療センターで、退院前に実際に指導されたことも記載してありますので、ひとつの参考になさってください。

術後1か月以内の過ごし方


1か月くらいは仕事を休み、自宅で静養します。

傷口の引きつれるような痛みはしばらく続くはずなので、何をするのも休み休み、家族の協力を得ながら無理のない範囲で始めていきます。

一般的には職場復帰も含めて通常の生活に戻るまでの所要時間は、術後ひと月程度とされています。

でも内容によってはもう少し先に延ばした方がいい場合もあるので、少しでも不明な点があれば、素人判断をせずに主治医に相談します。私は買い物や犬の散歩、車の運転やスポーツなど、自分が日常的に行っている事柄を細かくメモに書き出し、いつから再開できるかを担当医に質問しました。

その後の生活に関しても、痛みがなくなればそれでいいというわけではありません。開腹手術はそれだけ体に負担がかかっているので慎重に行動しましょう。

開腹手術後の痛み

傷口の痛みについては、以下に時系列でご紹介していきます。

手術直後

これは手術から退院までの状態を書いた記事です。手術直後は想像を絶する痛みに襲われましたが、腫瘍が良性とわかって気持ちは楽になり、退院する日を待ちわびてた頃。

手術2週間後

退院後の生活と傷の痛みについて書いた記事です。できることが少しずつ増えて、かつての日常に戻りつつあることを実感したのもこの頃。

手術ひと月後

退院後の日常生活の注意点

家事は体調を見ながら、身の回りのことから少しずつ開始していきます。

重い物を持ったり中腰の作業などは避け、下腹部に力が入らない軽い作業のみにします。

私は布団の上げ下ろしも、術後3ヶ月くらいは極力避けるようにしていました。

入浴

シャワーは手術から3日目に許可されました。ただし湯船につかるのは膣から雑菌が入る可能性があるため、1か月外来まで我慢するように、とのことでした。そのためひと月近くシャワーだけの生活が続きます。夏場はともかく冬場はシャワーだけだと身体が温まらないので、くれぐれも冷えないように注意してくださいね。

また体を洗う時も、先に手の平で石鹸をよーく泡立ててからその泡で患部を優しく包みこむようなイメージです。とにかく、手のひらでゆっくり優しく患部を洗うような意識で、決してごしごしとタオルでこすったりしてはいけません。

外出

近所の散歩や買い物程度ならOKですが、長時間の外出は避けます。車の運転などは疲れない程度の短時間なら大丈夫です。車の乗り降りがしんどかったです。

また自転車やバイクは、わずかな振動でも傷に直接響く可能性があるので、痛みを感じるうちは避けた方がいいです。

手術後は体力が低下しているので感染症のリスクがあります。外出時は必ずマスクの着用と手洗い・うがいを徹底しましょう。

服装

腹帯は外してもいいけど、体を締め付けるような服装(下着も同様)は避けます。血液の循環を妨げないような楽な服装を心がけます。これは下着も同様です。

食事

開腹手術から普通の生活ができるまでの所要時間

消化器系疾患ではないので、特に何を食べてはいけないというのはありませんでした。入院中もコロッケが出たりスパゲティミートソースが出たりして、逆に「え、いいの?」なんて思ったくらいでしたから。

開腹手術後は腸閉塞を起こしやすいので、便秘には特に注意します。便通を整える食材を取り入れ、水分補給を心がけます。入院中の食事には決まって乳製品・イモ類・果物・根菜類・温野菜などが含まれていたので、私は退院後もしばらくは、意識して自宅でも同じようなメニューを続けるように心がけました。

入院すると献立表が手渡されます。退院したとき、それを自宅に持ち帰ってメニューの参考にするといいですよ。
また疲れない程度の散歩や腹部のマッサージは、便秘予防にはとても効果的です。併せて続けていくことをオススメします。

★便秘予防についての詳細は、以下を参照してください。

腸閉塞に関しては手術後だけではなく、数ヶ月単位の長い時間、注意が必要です。

以前当ブログでご紹介したヤクルト400は、こんな時にも役立つはずです。

運動

便秘予防のためにも無理のない範囲での運動は必要です。入院中も手術の翌日から歩くように指導されるほどですから。

けれど疲れたらすぐに休み、過度な負担を与えないようにします。

なので運動をするなら「あくまでも自分の体と相談しながら無理のない範囲で」というのが大前提です。

なお、ここで言う”運動”とは、以下に記載している競技としてのスポーツではなく、軽く体を動かす程度を意味します。

術後1〜3ヵ月以内

この頃には職場復帰も含め、ほとんどのことが元通りにできるようになっています。体調を見ながら無理のない範囲でトライしてみてくださいね。

晩酌程度のアルコール摂取

傷口が痛むうちはアルコールは控えます。これは傷の治りを悪くするから、といのがその理由です。

けれど傷がふさがれば軽い晩酌程度ならOKとのこと。

ただし久しぶりのお酒なので、少量でも酔いが回ると思います。様子を見ながらたしなむ程度にしましょう。

旅行

無理のない日程なら旅行もOKです。いきなり海外旅行というのではなく、近場の温泉でのんびり過ごしてみてはいかがでしょうか。

スポーツ

競技の内容によって、再開時期はまちまちです。

私の場合はバドミントンです。担当医は「痛みがなくなれば、いつから始めてもいい」と言ってくれました。しかしバドミントンは体をひねることが要求されるスポーツで、運動量もハードです。担当医はバドミントンを詳しく知らず、「バドミントン=羽つき」くらいのイメージで言ったのでしょう。

なので痛みがあるうちや、傷口に違和感があるうちは我慢した方が無難です。無理してやっても怪我の元ですからね。

【追記】術後2か月後にバドミントンをやってみた

以下は4月末の記事です。軽く打ってみましたが、さすがにしんどかったです。入院と自宅療養で、想像以上に体力・筋力が落ちていることを実感しました。激しいラリーが続くと、すぐに疲れてハーハーゼイゼイしました。軽く基礎打ちくらいに留めた方がよかったと後悔しました。

ただし傷の痛みに関しては、手術から2か月経っているので多少違和感はあるものの、辛く感じることはなかったです。

最後に

このように完璧に元通りの生活ができるようになるまで(個人差はありますが)半年程度の時間がかかります。

けれど必ず元通りにできるようになりますので、主治医の言いつけを守り、焦らずにゆっくりじっくり治していきましょう。

 

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このブログは私が日々感じたこと、考えたことに独自の視点を交えて書き留めている忘備録です。読者の方に少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
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