人と人が集まれば、誤解や摩擦はつきもの。時には他人の悪口を耳にすることもあるでしょう。
もちろん褒められることではないですし、悪口が良くないことは百も承知です。
「悪口なんてけしからん!」
これはタテマエ。
「悪口を言いたくなる時だってあるさ、だってにんげんだもの みつを」
これが本音。
人間全てが聖人君子ではないと割り切り「ある程度はしかたがない」と聞き流すしかないんですよ。
聞いてて気分はよくないですけどね。
悪口の告げ口は最低
でもこれだけは許せないと思うのは、他人の悪口を聞いた第三者(仮にAさん)が、言われた人のところに行って「○○さん(仮にBさん)が、あなたのことを●●だって言ってたわよ」と、嬉しそうに告げ口をする人。
この「●●」の部分は悪口ですが、何も知らずにいる人に、わざわざこんなことを知らせるなんて、一体何がしたいのでしょう。
親切のつもりなのか、いい子ぶりたいのか、幼稚で口が軽いだけなのか。どちらにしてもその悪意はミエミエです。
こういう無神経な人は、どこの世界にも一人や二人はいます。本当に困ったものです。
「知らぬが仏」の意味を知れ!
わざわざ本人に告げ口をしても、誰も幸せにはなれません。
それにこの人、「知らぬが仏」という言葉の意味を知らないのでしょうか?
どこかの誰かがご本人の知らないところで何かを言ったとしても、知らずにいれば、それはなかったことと同じです。
さらに「みんなは彼のことをあまり好きではないみたいだけど、私は別に嫌じゃないの」と、自分を安全圏に置くことだけは忘れない念の入れよう。
「”まさか”…。”ふつう”そんなことを、わざわざ本人に言うわけない…」
きっとそう思うでしょう。
でも違います。”ふつう”ならしないその”まさか”を、平気でやってのける時点で”ふつう”ではないのです。
“ふつう”という思い込み、”まさか”というあなたの尺度で判断した思い込みは、”ふつう”でない人の前では、何の役にも立ちません。
そうそう、マフィアの映画で見たけど、「一番先に殺されるのは抗争相手ではなく、裏切り者だって知らないのかしら?コイツ(←すでにコイツ呼ばわり)」と言いたくなります。
告げ口をする人の心理について考える前に、昨日の概要を記述します。
概要
これは趣味でやっているバドミントンの話です。
Bさんがみんなに嫌われる理由は、神経質で口やかましいからです。
ダブルスゲームでペアがミスをすると舌打ちをして文句を言い出します。
みんなは我慢していますが、悪口を言われたとされる彼女は正義感が強く、納得できない時は的確に言い返すタイプです。
そのためBさんにとって目の上のタンコブといった感じ。
ただし互いに認め合う部分はあるようで、心底嫌い合ってはいません。
ペア決めでBさんの相手が彼女だったらしいのですが、何かの理由で彼女は呼ばれても来ませんでした。
するとBさんは「じゃあいいよ、Aさんでいいよ」と言ったとか。
ただそれだけのことなのに、Aさんは嬉しそうに彼女に伝えたというのがコトの顛末です。
内容を知れば悪口というほど大げさなものではなく、わざわざ告げ口するほどではありません。
優越感に浸りたい
告げ口をしている時の喜々とした表情を見ると、「あなたではなく『Aさんとやろう』と指名された私の方が、あなたよりも上だ」とAさんは言いたかったのでしょう。
そんなことでしか優越感を抱けないということは、裏を返せば彼女に対する強いコンプレックスがあるということです。
しかし、他人を貶めたところで根本的な解決にはなりません。だってコンプレックスはAさんの中にあるのですから。
彼女以上に上手な人なんて世の中にはゴマンといます。
もしその手法を取るなら、そのゴマンといる自分よりも上手な人を、ひとりひとり潰していかなればコンプレックスは解消されません。
それは絶対に不可能だから、自分の練習場所にだけは自分より腕が上の人を置きたくない。潰してやれという魂胆でしょう。要はお山の大将になりたいということ。
自分は蚊帳の外で二人を揉めさせたい
呼ばれても来なかったという事実。
それを受けてBさんは、自分は嫌われているから来なかったと解釈したのか、時間がもったいないと判断したのかは定かではありません。とにかくAさんに「彼女はいいよ」と言いました。
一方彼女はといえば、実は呼ばれたことすら気づいていなかったようです。それを後で聞いてもさほど気分を害すわけでもなく「あらそう。へぇー」程度の反応でした。
このように、当事者たちにとってはどうでもいいことでした。
この反応に拍子抜けしたのはAさんです。
「私はあなたの見方よ」という顔をしながらごていねいに告げ口をする目的は、自分のお楽しみのため。
つまり、気分を害した彼女の反応を見たかったのか、あるいは二人を揉めさせたかったのか、おそらく両方でしょう。Aさんの拍子抜けした表情がそれを物語っています。
でもとばっちりだけは受けたくないから「みんなはBさんを嫌っているけど、私は別に嫌いじゃないの」と付け加えて自分をしっかり安全圏く…とまぁそんなところです。
だからマフィアは敵よりも先に裏切者を抹殺するのです。どちらにもいい顔をするこの手のタイプは、何かあれば真っ先に裏切りますからね。
マフィアの気持ちが初めてわかった。
告げ口をする人と接する時の注意点
どちらにもいい顔をしながら告げ口するような人と接する時、いくつかの注意点があります。
告げ口をされたときは「ではそれを当人にちゃんと確かめる。だからその時は必ずAさんも同席して」と言ってみましょう。顔色が変わり、それ以上はヤバいと思って口を閉ざすはずです。
まずは汚い口を閉じさせることが先決です。
そして次。相手は自分のお楽しみのために告げ口をしているわけですから、どんなに不愉快でも、チクリ魔の前でだけは過剰に反応しないこと。
傷つけたくてうずうずしている人の前で「私はこんなに傷つきました」なんて顔をしたら、それこそ相手の思うつぼ。傷ついてあげるだけの価値もありません。「だから何?」程度でちょうどいいです。
ポーカーフェイスに徹するべし!
まちがっても悪口を言ったとされる人の悪口を、釣られて言わないこと。そんなことをすれば、チクリ魔はその人のところに行って「あの人がこう言ってたわよ」と告げ口するのは目に見えてます。
揉めさせたくてうずうずしている人の願望を、決して叶えてはいけません。
また日を改めて、あるいは時間をずらして「告げ口するような人って最低よねー」と、直接その人に言ってみるのも効果的です。
その場合は「みんなも最低って言ってたわよ」という言葉を必ず添えてください。誰にでもいい顔をしたい人ほど周囲の目が怖いので「みんなが言ってた」という言葉が一番の特効薬です。いや、殺虫剤かな?
その上で、あとは極力関わらないことをおススメします。
これらはあらゆるタイプのチクリ魔に効果的です。ぜひお試しあれ。