Violet@Tokyo

我が子を捨てる母親こそ、本物の「鬼畜」

約5分



テレビ朝日で放送された松本清張原作、玉木宏主演の「鬼畜」を見ました。ドラマを見た感想を書いていきます。

昭和51年、東京の下町――。竹中宗吉(玉木宏)は、働き者の妻・梅子(常盤貴子)と共に小さな印刷会社を営んでいた。大手の印刷会社の下請けだったが、新型の印刷機を導入したばかりで、景気はよかった。ところが、隣の食堂から火が出て、印刷所はあっけなく燃え落ちてしまった。そんな緊急事態なのに、印刷ブローカーとの接待とやらで出かけた宗吉とはまったく連絡が取れない。

実はそのとき、宗吉は愛人・山田菊代(木村多江)のもとにいた。宗吉は6年前・菊代が料亭の中居をしていた頃から親密な関係になり、3人の子どもももうけていた…。
【〜中略〜】
生活費を一切もらえなくなり、業を煮やした菊代は宗吉の家を襲撃、梅子と初めて顔を合わせる。菊代は煮え切らない宗吉の態度、自分を見下す梅子に怒りを露わにし、子どもたちを置いて姿を消してしまう。宗吉はやむなく3人の子どもを引き取るが、子どもたちに憎悪を向ける梅子は、自分は一切、子育てはしないと宣言し…!?
出典:番組ホームページより引用

なぜイブに?

ハッピなイメージのあるクリスマス・イブに、とうてい似つかわしくない、重くて暗くて切ないドラマ。以前も見たことがあるけれど、緒形拳さん主演のときは迫力満点すぎて、胸が苦しくなって途中で見るのをやめてしまったくらい。今回玉木宏さんが美しすぎてリアリティに欠けるという声もあるけど、私にはむしろそれが救いでもありました。

今回初めて知ったけど、これは実話を元に作られたものなんですってね。

本作は実話に基づいた再フィクション物語。検事の河井信太郎から聞いた話がベースになっており、著者による話のメモが残されている。

実際の事件は、骨董屋の男が妾に3人の子を産ませていたが、商売不振で仕送りができず、妾が子を連れて男の家に来るところから始まる。その後、本妻に子を片付けろと責められ、殺害および殺害未遂を経て、松崎町で逮捕された。男は在獄中に発狂死し、本妻は在監中であったという
出典:Wikipediaより引用

実話が元のドラマと思うと、余計に感情移入。「世間一般のイブなんて、この子たちには無縁なんだろうな」と思うと、さらに切なくなりました。

身勝手な親の犠牲になるのは、いつの世も非力な子供たち。無邪気にサンタさんの存在を信じているような年頃に、実の父親から毒を飲まされそうになったり、崖から突き落とされたり…。それでも必死に父親をかばおうとして、警察官に何も語ろうとしない長男・利一。ここでもう涙腺崩壊。

やがて成長したときに、彼は同じ思いで父親に接することができるでしょうか?

心に受けた傷は想像するに余りある。そんなことを考えるまでもなく、色んなことがわかってきて、自分の力で生きるようになれば、きっと心の底から軽蔑するだろうし、軽蔑するくらいでは収支がつかないくらい、一生かけても癒されることはない深い傷になったはず。

本当の「鬼畜」は誰だろう?

順当に考えれば、我が子を殺そうとした竹中宗吉のことを「鬼畜」と呼ぶのでしょう。緒形拳さんが主演のときは私も確かにそう感じたけど、今回は木村多江さん演じる愛人・山田菊代こそ、真の「鬼畜」ではないのかと思うのです。

母親でありながら、自分が産んだ子を平気で手放せる女って、もう、相当なもんですよ?

ましていちばん下の子なんて、まだ乳飲み子。

いくら父親だからって、そこに置いてくれば正妻・梅子の憎しみが子供に向けられるのはあたりまえではないですか。こんなとき、妻が恨むのは自分のダンナではなく、相手の女を恨むのは、世の常なんですから。まして梅子には子供がいない。憎悪が子供たちに向かうのは、女として無理はないかと。

もちろん責任の一端は、愛人に次々と子供を生ませた宗吉にもあるけれど、だからといって自分が産んだ子を、まるで犬猫のようにあっさり手放してしまえる菊代の神経には、全く共感の余地はありません。

しかも子供を手放して、たったひと月程度でもう別の男とイチャイチャできるしたたかさ。長男・利一は賢い子だから、そんな母親を心底毛嫌いし、自分が殺されるかもしれないとわかっていても、それでも父親を信じようとしたのです。

悪党ほどしぶとい

納得できないのは、この菊代は罪に問われないこと。まぁ今なら育児放棄の罪に問われるかもしれないけど、当時はそれがないから無罪放免。いちばんのガンである菊代が無罪だなんて、どこまでいっても救いのないドラマ。

ただこの当時合法だったが故に罪に問われなかったとしても、菊代には人として、親としての罪があるのは事実。罪には当然罰があります。

菊代は人ではなく鬼畜です。となれば、鬼畜にふさわしい罰が待ってることでしょう。今日は針の山、明日は湯釜を生き地獄の中で味わうといった具合にね。

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