Violet@Tokyo

私が考える良い獣医さん、良い動物病院の条件

約5分



人間でも病院選びはけっこう難しいテーマ。それがペットとなると、さらに難しいのではないですか?

近いから、安いから、親切だから、有名だから、近所の評判がいいから、技術や設備…etc.

何を基準にして選ぶかは、その飼い主さんが何を優先するかによって条件は変わってきます。

でも最終的には心。仕事に対する責任感と、誠実な人柄だと思った出来事をお話します。

自分の仕事を休んでまで

先日愛犬に腫瘍が見つかり、検査の結果肺がんの疑いが濃厚ということで入院・手術が決まりました。

詳細は以下の記事に書いたとおり。

この数日、心がザワザワとしたまま落ち着かない日々を過ごしてました。そんな折、紹介された所沢の病院から先日の検査結果が郵送されてきたので、報告がてらそれを持って、かかりつけの病院(紹介元)に向かいました。

開口いちばん、かかりつけの先生はこう言いました。

「ヴィオレちゃん(愛犬の名前)の手術のことですけど…。実はあちらの病院にお願いして、当日私も見させてもらうことにしました。その後の血液検査とか、うちの病院でできることはなんでもやりますから」

紹介状さえ書けば「あとはそっちに相談して」みたいな病院とか、逆に(金づるを)手放したくなくて、どんなに頼んでも紹介状を書いてくれない病院も多いというのに…。

病院を開けておけばお金が入ってくるのに、休診にしてまでうちの犬の手術を見に来てくれるなんて、いかにもこの人らしいなと。

「ああそういえば」と思い出したのは、近所の犬のこと。

赤ひげ先生みたい

何年も前、家のローンが払えなくて夜逃げした夫婦がいました。犬だけ置き去りにして。

当然近所でどうしようってことになりますよね。しばらくはみんなで交代して散歩と餌やりだけは続けていたのですが、本当に困ったのは病気のとき。首に大きな腫瘍ができて、とても苦しそうにしていたので放っておくこともできず、またまた近所でどうしようという話になりました。

手術が必要な病気ともなれば、入院代も含めその他もろもろ、まずお金をどうしようって話になります。「自分の飼い犬ならともかく、よその犬の病院代まで…」と尻込みする人が続出。

それと、どこで手術をするか。近所中の動物病院に聞いて回ったけど、「飼い主さんの同意が必要なので」と、ことごとく断られました。面倒なことは引き受けたくないのでしょう。

半分諦めかけていたところ、無償で手術を引き受けてくれたのがその病院でした。

「私は医療面の協力しかできないけれど…」と前置きして「こうして一匹の犬のために、近所のみなさんが協力して世話をしてくれているなら、ぜひ私もその仲間に入れてください」と申し出てくれました。

その言葉どおり手術だけでなく、犬が死ぬまで何年にもわたり、ずっと無償で診てくれました。

仕事への責任

本当に心のある先生だなと、その時も思ったのですが、今回もそこまでしてくれるのは、うちの犬に対する責任感だと私は思ってます。

先月腫瘍が見つかったとき、開口いちばん、先生はこう言いました。

「その後も追って診ておけばよかった」

どういうことかというと、「腫瘍は昨年からあることがわかっていたのに」という自責の念だと思います。体裁だけを考える人だったら、こんなことはまず言いませんよ。いかに責任逃れをするかしか頭にないから、自分に不利になるような言葉は絶対に口にしないはず。

それだけ正直なんだと、私はむしろ好意的に受け止めています。

「仕事=金儲け」と考えている人多すぎ

動物病院だけでなく、本当に最近は「仕事=金儲け」、そのためなら手段を選ばず。詐欺まがいのことだってなんのその。「儲けさえすれば成功者」みたいに考えている人が多いと実感します。

でもそうじゃない。それはあくまでも「銭集め」で「仕事」ではありません。

価値あるものを生み出すのが仕事で、その対価として報酬があるだけ。それはどの分野についても言えること。

その順番を無視して報酬だけを優先すると、頭の中は金のことばかり。その結果ラクして儲けることしか考えられなくなり、価値なきものを提供するわ、金だけ巻き上げて完全放置や責任逃れに走るのです。

彼ら彼女らは口だけは達者。「ビジネスがー、仕事がー、起業がー」と、いっちょ前にウンチクたれる、たれる。だけど何ひとつとして責任を取らないのが特徴。その道で稼いでいるからプロではなく、責任を取るからプロなんだという、こんな簡単なこともわからないでプロと名乗る人のいかに多いことか。

そんな輩を目にする機会が多いせいか、「現代の赤ひげ先生」のような人を見ると、ホッとするのです。

最後に

手術の日は刻々と近づいており、今は何も手につかない状態だけど、仕事を休んでまで応援に駆けつけてくれる先生がいるというだけで、大きな力をもらった感じです。

大丈夫、きっとうまくいく。

 

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はじめまして。このブログを執筆しているViolet(ヴィオレ)です。
このブログは私が日々感じたこと、考えたことに独自の視点を交えて書き留めている忘備録です。読者の方に少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
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