毎日忙しく生活してたおかげで、ずいぶん久しぶりの投稿になってしまいました。さて今回の記事は、現在肺癌治療中である愛犬・ヴィオレの続報です。
★初期の肺癌が見つかり、検査・手術・退院するまでの様子は、以下の記事をどうぞ。
これまでの経過をざっくりと
前回の記事は、退院をした3月18日に書いたものです。
その後も何度か検査のために病院を訪れています。
4月初めの一ヶ月後検診、翌5月の二ヶ月後検診では「順調そのもの」とお墨付きを頂き、「このままいけば完治かも?」と喜んだのもつかの間、今月12日に行われた3ヶ月後検診で悪い結果が出てしまいました。
レントゲン撮影をしたところ、肺に水が溜まっていることがわかり、組織を採取して詳しく検査をしてもらいました。
後日結果が出ました。診断名は「癌性胸膜炎」
偶然に見つかった初期の肺癌。犬は手がつけられなくなってから連れてくることが多いだけに、「こんなに早く見つかってラッキーだったね」と医者から言われたくらい。術後も順調そのもの。
それだけに、癌にも打ち勝つ愛犬の生命力を信じていた私たちです。「もしかしたら癌にも打ち勝つかも?」と、かすかな望みを抱いていた私たちです。
でもやはり癌は癌。そう甘くはありません。こんなにも早く胸水が確認されたことに対して、担当医も落胆の色を隠せないでいました。もちろんいちばんショックを受けたのは、飼い主である私たちです。
「なんで?完全に取りきったと言ってたでしょ?」
レントゲンで確認された胸水は10ccほど。目に見える形での腫瘍は今のところ確認されていません。明らかな転移もありません。
しかし原発の肺腺がんを手術で完全に除去しても、目に見えない癌の細胞がまだ肺の中に残っていて、それが今後、どのような悪さをするのか…。
「このまま何もしないでいれば、ひと月後にどうなっているかわかりません」
さすがにこれは堪えました。今、こんなに元気なのに…。
もう少しだけ一緒にいたい
すでに13歳。この秋には14歳になるのだから、あとそう何年もは生きられないと、それはよーくわかってます。癌性胸膜炎の予後は良くないことも、素人ながらおおよその察しがつきます。癌になって胸水が確認されれば「終わり」のサインであることも理解してます。
でもせめてもう少しだけ、もう少しだけこの子と一緒にいたいのです。
リスクはあっても抗がん剤に賭けたい
翌週の21日、今後の治療について話し合いをしてきました。担当医から提示された治療法は3つありました。
1.副作用の強い抗がん剤(がん細胞に対する積極的な治療)
2.副作用の低い抗がん剤(進行を抑える程度の効果)
3.緩和ケア(胸水を抜く、痛みを取る、呼吸を楽にする処置など)
転移のない現在の体力なら、1の「積極的な治療」をするのが望ましい。でもそれにはリスクが伴う。場合によっては入院を必要とするくらいの強い副作用が出る可能性もあるという究極の選択。
抗がん剤というのは人間でも相当つらいと聞きます。それは犬も同じです。吐き気や下痢といった消化器障害、白血球の減少によって起こりやすくなる感染症のリスク。それらに伴う体力の低下…。
それらを計る指針は、日々の体温測定です。もし普段の平熱より、1℃でも高くなったら、「半日を置かずに、夜中でもいいからすぐに連れてきてくれ」と言われました。少しでも遅れるとショック状態に陥るとも言われました。
そんな説明を聞いて、いや、聞けば聞くほど怖くなってすぐに答えが出せなくなりました。
「では来週まで、もう少し考えますか?」と問われました。でもいくら考えたところで答えを出せる自信などありません。きっと…、どこまで行っても堂々巡りでしょう。
それなら今からやってしまおう。やるなら早い方がいい。
自然とそんな気持ちになりました。万に一つの確率であったとしても、どうしてもかけがえのないこの生命を助けたいのです。
「今からでも抗がん剤はできますか?」と質問したところ、「できる」との答え。
結局その日は今後の治療についての相談の予定でしたが急遽、第一回目の抗がん剤治療になりました。それが先週6月21日のことです。
約4時間の点滴を受け、お迎えは夕方の遅い時間になってから。
「ヴィオレちゃん、じっとしててとてもいい子でしたよ。ふつうは暴れて鎮静剤を使うけど、ヴィオレちゃんはそんなの必要ない」
お迎えに行ったら担当医はそう言って笑ってました。
そのおとなしいいい子は相当疲れたのか、自宅に戻ってもぐったりとしたまま。
日に日に点滴の疲れも取れ、いつもどおりの元気さを取り戻してきました。体温も心拍数も安定した状態。かつ食欲も落ちず、心配された副作用もないまま無事に一週間が過ぎました。
胸水がなくなっている
第一回目の抗がん剤投与から一週間後の昨日、再び検査のために病院を訪れました。
抗がん剤の効果・影響はどうなっているのか?
血液検査・レントゲン・エコーなど、一通りの検査をしたところ、「胸水はなくなっていますよ」と、担当医は嬉しそうに報告してくれました。
まずはひと安心。
抗がん剤治療は4クールから6クールくらいを予定しているのでまだまだ気は抜けないけど、今の元気な状態を、できるだけ維持していきたいです。
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