【黄色いマンション 黒い猫|小泉今日子】読むべき一冊!等身大のキョンキョンがここにいる

【黄色いマンション 黒い猫|小泉今日子】読むべき一冊!等身大のキョンキョンがここにいる

おそらく日本でこの人が嫌いという人はいないでしょう。

キョンキョンこと歌手で女優の小泉今日子さん。

50歳を過ぎても、私の中で彼女は永遠のアイドルです。

ぶれない、媚びない、飾らない。背筋がすっと伸びているけど力んでない。

常に自然体で自分に正直に生きているステキな女性。

今月15日に発売された自伝的エッセイ集「黄色いマンション黒い猫」を読みました。

もうね、良い。とにかく良い。一気に読んでしまいました。

2016-04-26 16_Fotor

作品紹介

内容紹介2007年〜2016年まで、SWITCH連載「原宿百景」に綴った33篇+特別書き下ろし1篇1982年のデビュー以来、歌手、女優として、映画、舞台、テレビ、CM、そして執筆と活動の幅を広げながら、そのすべてを支持され、時を経てもぶれることのない圧倒的な存在感を放つ、小泉今日子。本書は、彼女が十代の頃から親しみ、かつては住んでいたこともある原宿の町を再び歩き、変わり続ける街並に彼女の半世の思い出を重ねながら、9年間にわたって書き綴った自伝的エッセイ集です。幼い日々の記憶、中学時代の友人、デビューのきっかけ、アイドル時代に住んだ原宿、秘密の恋、そして、父と姉の死……。彼女にとって、今だから書けること、今しか書けないことが本書には詰め込まれています。また、特別書き下ろしは、「逃避行、そして半世紀」と題し、50歳の誕生日を迎えてから初めて、自身の今の気持ちと50代突入への想いが綴られています。同じ時代を生きる女性だけでなく、彼女と共に歳を重ねてきた多くの人の胸に刺さる彼女なりのメッセージが込められています。小泉今日子、待望のエッセイ集、この春刊行です。

情報源: 黄色いマンション 黒い猫【特典付き】 (Switch library) | 小泉今日子, 和田誠 | 本 | Amazon.co.jp

レビュー

なんだろう、彼女の言葉ってスッーと入ってくるんですよね。

あの声で穏やかに話しかけられているみたいに感じられる、テンポの良い文章。

キョンキョンて、こんなステキな文章が書ける人なんですね。ただただ脱帽。

読み終わった時になんだかすごく清々しい気分になりました。まさに読むビタミン剤という感じ。

華やかな世界にいて、スターなのにスター然としてないところが彼女の魅力ですが、この本を読むと、それがヒシヒシと伝わってきます。

「アイドルであってもデビューする前は私と似たようなことをしていたんだなぁ…」

これが率直な感想。世代が同じくらいだからよけいにそう思ったのかも。

同年代ならではの共感

黒いダイアル式の電話、ドライブデートでカセットテープを聞く、スター誕生、金八先生、当時のナンパのしかたやパンチパーマを当てた当時のヤンキースタイルなど、昭和生まれにしかわからない、懐かしい思い出が蘇ってきました。

授業をさぼって湘南の海に行くー?

へー、キョンキョンもやったのー?

そうよねー。堂々とお化粧なんてしていけないから、当時の学生はリップクリームが精いっぱいのおしゃれ。

くるくるドライヤーでブロー?

やだ同じじゃないー、みたいな?

本を読んで一人で盛り上がるなんて、今まであまり経験したことないはけど、この本ではそれができるんですよ。

これはきっとキョンキョンの文章力のなせる技。独り言っぽいエッセイでありながら、すぐそこにいる人に語りかけるような文体だから、読む側は引き込まれていきます。

共感したのは他にもあります。

年を重ねた今、自分のためにしていること。

それは週に一回お花を買うこと。

すると彼女もそうだとか。

その文章がまたステキ。

自分のために、自分の心の中の少女のために花を選ぶのも悪くない。誰も見てない時に自分自身を大事にしてあげられるのは大人の女の醍醐味ですわよ。

あまちゃん秘話がウルッとくる

興味深かったのは「あまちゃん」秘話。

「アキと春子と私の青春」に綴られていますが、共演した能年ちゃんを、まさに「その火を飛び越えて来い!」という感じで、とてもかわいがっているそうです。

あのドラマではキョンキョンは春子という役でしたよね。

春子はアイドルを目指したけど、アイドルのはなれなかった。

けれどアキちゃんというステキな女の子の母親になれた。

一方キョンキョンはアイドルにはなれたけど、母親にはならなかった。

そのあたりを一人の女性として重ね合わせて見ていたようです。

ほんの小さな選択によって春子が私の人生を、私が春子の人生を送っていたのかもしれない。私が選ばなかったもう一つの人生。だから、春子とアキ、私と能年ちゃん、ふたつの関係が物語を通して同時に進行するという不思議な体験をしている。

アイドル時代の恋愛秘話

私の青春時代の恋はいつも秘密だった。こっそりとひっそりと温めるしかなかった。

思わず「相手誰?」と思ったけど、さすがにそこは口を割らない。

暴露本を出して一山当てようなどと考えないところが大人の品格をにじませています。

でも知りたい。同じアイドルかなぁ…。

恋愛秘話に至っては、友達に彼氏を取られて失恋したことまできっちりと綴られている。

16歳でデビューして、ずっと華やかな世界でスポットライトを浴びてきても、その年なりに傷ついたり悩んだりしてきた過去を、彼女の率直な言葉で綴られたこのエッセイ、久々にいい本に出合えたという満足感を抱きました。おすすめです。

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