フロリバンダの名花、アイスバーグ。純白の、何とも可愛らしい美しいバラです。
丈夫で扱いやすく、初夏から12月まで繰り返しよく咲くバラです。清楚で可憐という表現がぴったりきます。白雪姫という意味だそうです。
うちにも白雪姫ちゃんがいます。それはジュリアです。
2008年12月15日生まれ。我が家に迎えたのは翌年2009年5月2日です。
上の写真は来てすぐに撮影したものです。
手の大きさと比べると、いかに小さいかわかりますよね。
真っ白な天使が舞い降りてきた
生まれ故郷はスマッシュ犬舎。
静岡県富士市から雪のように真っ白な天使が我が家にやってきました。
血統書名はスマッシュ・JP・ギブミーマネー。なぜこのような名前がつけられたのかはわかりませんが、暮れということでお金が必要だったのでしょうか。女の子なのにかわいそう。
ジュリアが生まれたその日、私は忘れることのできないある絶望的な出来事を経験しました。その同じ日に、遠く離れた静岡でジュリアは生まれました。
ジュリアの誕生日を知ったときに、その出来事とジュリアの誕生日が全く同じ日であったことに運命的な何かを感じました。
「もしかしたら私を励ますために生まれてきたのかしら?」
そのくらい私にとって大きな出来事でした。
その時はまだジュリアを迎えることになるとは夢にも思っていませんでしたし、ジュリアの存在も知りませんでしたが、その出来事によりジュリアを迎えるまで何か月も鬱々とした日々を過ごしていました。
出会いの神様はそんな私を見捨てませんでした。
スマッシュプードルとの出会い
ゴールデンウィークが近づいた2009年4月のある日、気晴らしにフラッと立ち寄ったペットショップに雪のように真っ白なプードルがいました。
「うわっ、なんてきれいなプードルなんだろう・・・。」
まるで図鑑にでてくるような完璧な姿形。
体型はスクエア、マズルとスカルは1対1、可愛らしいアーモンド・アイ、そして豊かな毛量。
立ち姿は自然と引き足になっていて、ショードックの血筋を物語っています。
「子犬の頃からこんな毛量なら、成犬になったらもっとすごいだろうな・・・」
触らせてもらいました。気持ちのいい手触り。
「まるで綿菓子みたい・・・」
一目で気に入りました。
「これがスマッシュプードルなんだ・・」
王者の貫録を見た思いでした。まるで芸術品。けれど値段を見て驚きました。
「〇が一つ多いんじゃないの?」という強気のプライス。
店員との攻防
熱心に見ていた私に店員が声をかけてきました。
けれどそんな値段はとても無理。 だからこう答えました。
「素晴らしいですね。でも残念ながらうちは男の子ではなく、女の子が欲しいんです。」
要するに、ていよく断るつもりでそう言いました。 その男の子は確かにすばらしく良い子でした。
でも一つだけ不安材料があるとするなら、抱っこしている間中震えていたことです。
あまりにシャイな子は多頭飼いには不向きだと思いました。ヴィオレという先住犬がいる我が家では、シャイな子よりもおおらかな子の方がいいです。少々のことには動じない子が希望です。
それに何が何でも犬を飼わなければならない状態ではないので、飼うなら何一つ不安のない子が良いと思っていました。
すると店員はこう答えました。
「女の子ならいますよ」
別の店舗にいて、その子の様子をネットで見せてくれると言うのです。
一瞬どうしようと思ったけど、見るだけならタダです。見ることにしました。
そして私はこう言いました。
「ネットじゃよくわからないからいいです」
これも断るつもりで言った言葉です。
店員は更に食い下がります。
「なら翌日でよければこの店に連れてきますよ。会うだけ会ってみませんか?」
「そうねぇ・・・わざわざ他店舗から連れてきてもらって会ったとしても、必ずしも飼わなくてもいいんだから、この際会うだけでも会ってみようかな・・・。」
本当にこの段階までは、少しは興味はあったけど、本気で飼うつもりはほとんどありませんでした。
でも話の流れはトントン拍子。ここまでくれば凄腕販売員の勝利です。
何だろう、このキャッチセールスに引っ掛かった感は…。
そして翌日
結局、翌日会うことになりました。 初対面の印象は今でもはっきり覚えていますが、性格の良さを一番に感じて一目で気にいりました。
数時間前に他店舗から来たばかりだというのに、すぐに他のワンコと元気に遊んでいます。初対面のワンコと同じ器から仲良くご飯を食べていました。しつこくからまれてもサラリと上手にかわしています。
そんなおおらかさはまさに私が探していた子にぴったりでした。 仔犬同志で遊ぶ様子も好印象。おもちゃの取りあいになっても、我先に、というイケイケタイプではありません。
従順で扱いやすい子だと判断しました。
でもすぐに抱っこさせてもらうことはしませんでした。暫く他のワンコと遊ぶ姿をじっくり見たいと思ったからです。
好印象だけに、すぐに抱っこしたら可愛さが先になって冷静さが保てなくなります。じっくり様子を見て決めたいと思いました。小一時間、眺めていたでしょうか。
抱き心地最高
暫くしてからようやく抱っこしました。
その前に抱っこした男の子と違って、ぴったりと体を預けてきます。次に私の手をぺろぺろ舐めだしました。やがて安心してスヤスヤと寝息をたてはじめます。
「この子なら大丈夫!」直観的にそう思いました。 初対面の人に安心して体を預けて寝てしまうなんて、人に対する信頼感が生まれつきあるに違いないと判断しました。
そして抱っこしている間中、一度も甘噛みをしませんでした。
手足を触ったり仰向けにしても、それを素直に受け入れて体を預けてきます。
これも手入れを一生必要とする家庭犬には大事なポイントです。
でも我が家に迎え入れるとなると、いくら私が気に入ったからといって、私一人では勝手に決められません。だから夫の休みを待ってもう一度会うことにしました。
夫も気に入り我が家の子に決定
翌日一緒に行きました。夫も私同様、一目で気に入ったようで、その日のうちにジュリアを迎えることが決まりました。
このときすでにジュリアは生後4か月半。
よくこんな可愛い子がそれまで売れずに残っていてくれたと、数々の出会いの偶然に感謝しています。
素直な性格
私の仔犬を見る目は確かだったと、我が家に迎えてからそれを実感しました。
甘噛みはとうとう一度もしなかったしほとんど吠えることもありません。
人間ダイスキ、犬でも猫でも飛んでるカラスにまでも「遊ぼう!」と陽気に接する無邪気な子。
本当に扱いやすくて育てやすい子です。
一時期訓練所に預けたことがあったけど、訓練士さん曰く「ジュリアはしつけなんて必要ない。」と、まずその性格の良さを褒めてくれました。
その訓練所は日本屈指の名門訓練所です。たくさんの犬を見てきたプロが認めてくれたのですから、間違いはあません。
その言葉通り、しつけで悩んだことは一度もありませんでした。
後日談があります。ペットショップで最初にジュリアがいた店の店長と後に会う機会がありました。
その店長はジュリアをことのほか気に入って、毎日ジュリアを抱っこしては「売れるなー、売れるなー」と念じていたそうです。自分で飼いたいと思ったからです。
その願い空しくジュリアはうちの子になったわけですが、私たちを見て、「いい飼い主さんで良かった」と、我がことのように喜んでくれました。
そんな愛のリレーがあったからこそジュリアは人の愛情を素直に受け入れられる子に育ったのでしょう。
生産者、大村さんの愛も同様です。サイトを見て犬に対する深い愛情を感じましたし、その後のペットショップでの対処も適切でした。
後は私たちがこの宝を幸せにする番です。
雪のように真っ白な天使が我が家にやってきた・・・。
その日から4年あまりの月日が流れ、今、すごく幸せです。
ジュリアを迎えて本当に良かったです。うちに来てくれてありがとう。
写真は現在の姿です。
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