Violet@Tokyo

【多頭飼い】先輩犬の死と残された犬の悲しみ

約4分



一年間に渡る肺がん治療の末に命を落とした愛犬ヴィオレ。

我が家にはもう一匹、同じ犬種の妹犬(ジュリア)がいます。ここ数日のジュリアの様子を見てこう感じました。

ジュリアは「ヴィオレの死」をどこまで理解しているのだろう?

犬は仲間の死がわかるの?

どんな変化を見せるの?

もし理解しているなら、飼い主としてどんなふうにケアしてあげたらいいのだろう?

それらについて書いていきます。

二匹の関係

同じ犬種、3才違いのメス同士。二匹の仲はとても良好でした。

どこに行くのも一緒。ヴィオレにとって最後の散歩になってしまったあのお花見のときも、このようにぴったりと寄り添い…。

これはヴィオレが元気なときのお散歩風景。写真のように体をぴったりくっつけて少し先をヴィオレが歩く様子を見る限り、二匹の中では上下関係がちゃんとできてたみたい。

これは自宅リビングで。こんなふうによくじゃれあって微笑ましい姿を私たちに見せてくれました。

時にはケンカもしたけれど、互いに主張するところと譲るところをわきまえていたので、飼い主から見てとても良い関係だったと思います。

そんな中で迎えたヴィオレの死。ジュリアはどんな反応を示すだろうと、注意深く見てました。

残された犬の変化

変化は翌日から始まりました。

ヴィオレを安置したベットを覗き込み、ブルブル震えだしました。

「寒いのかな?調子悪いのかな?」と思ったけど、そうではなさそう。

何度もヴィオレの周りをグルグル歩き、匂いを嗅いでは逃げようとする。でもまた近づいてヴィオレの顔を覗き込み、同じように震えだす。

たぶん「死の匂い」を感じとったのだと思いました。

それが当たってたとしても、不思議に感じることがあります。

ジュリアは「死の匂い」を知らないはず。死んだ犬に近づくのはこれが初めてだから。

だからよけいに「なんで?」となるわけです。

本能の部分で感じたのかそのあたりはジュリアにしかわからないことなのでなんとも言えません。でも「いつもとは違うなにか」を翌朝には感じていたようです。

切ない泣き声

昨日はヴィオレの遺体を荼毘にふす日。昨日でヴィオレの肉体は、私たちの目の前に届かない場所に行ってしまいました。

最後のお別れなのでジュリアも連れていったのですが、火葬の準備ができて職員がトレーを奥に動かし始めた瞬間、ジュリアが「キューン」と泣きました。

「お姉ちゃんがどこかに行っちゃうよー」というとても切ない声。

このタイミングでこんなにも切ない声を出す。その声に驚き夫に抱かれたジュリアに目を向けると、ジュリアの視線はトレーに横たわるヴィオレに向けられ、トレーの動きに合わせてヴィオレを追うように身を乗り出すような素振りまでしてました。

仲間の死は理解している

さて「犬は仲間の死を理解しているのか?」についての話ですが、これには諸説あり、「わかっている」という人もいれば、「死までは理解してないけど、もし残された犬が元気がないとするなら、それは飼い主がいつもと違うからだ」と言う人もいます。

私はどちらも正解で、本当のところはその犬ごとに違うと思ってます。でも少なくともジュリアにはちゃんと理解できたのだと感じました。

飼い主がすべきこと

このように「悲しんでいるのは飼い主だけでなく、同じようにジュリアも悲しんでいる」姿を目の前で見せつけられると、おのずと飼い主がすべきことが見えてきます。

思えばこの一年、ずっとヴィオレ中心で生活が回ってました。「二匹を別け隔てなく」とは思いながらも、重い病気にかかったヴィオレにばかり目を向けてたように感じます。きっと寂しく感じてたこともたくさんあったと思います。

これからは「二匹がいる生活」から「残された犬との生活」になるわけですが、残された犬に対して二匹分の愛情を注ぐことを誰よりもいちばん望んでいるのは、先に旅立ったヴィオレです。犬はもともと周りを悲しませたいとは思ってないのですから。

── そう思うと、前に進めそうです。

 

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はじめまして。このブログを執筆しているViolet(ヴィオレ)です。
このブログは私が日々感じたこと、考えたことに独自の視点を交えて書き留めている忘備録です。読者の方に少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
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