Violet@Tokyo

身近に潜む「原田いずみ」

約 5 分

TBSで放送されている、宮部みゆき原作の「名もなき毒」にはまっています。

見逃した方はここで一話から全て視聴できます。

2部構成になっていて、19日の時点で7話までの放送が終わっています。

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私はたまたま2部が開幕した6話から見始めました。

2部の内容は連続無差別の毒殺事件とストーカー女であるアルバイトの原田いずみという人がストーリーの軸。

けれど私は、毒殺事件よりも原田いずみの方に関心がいきました。

身近に潜む「原田いずみ」

主人公の杉村三郎という逆玉男が主人公。

嫁の父親のグループ企業の広報誌編集部に勤務し、その編集部にアルバイトで入ってきたのが原田いずみ。

編集部にいた経験ありというふれこみで入ってきたのに、全く仕事はできない、注意をされれば被害者面、挙句逆ギレして大暴れをする超トラブルメーカー。

編集部の社員の一人が原田いずみについてこう言います。

「心に蛇を持つ女だ」と。私はその言葉に興味がいきました。というのも、近所に蛇おばさんがいるから・・。

その人は一見すればごくごく普通の人。いや、普通以上かもしれません。華があって社交的で口達者。いつも自信に満ちていて人付き合いにおいてはソツがありません。

経済的にも恵まれ、暮らしぶりもきちんとしています。幸せを絵に描いたような人というのが一般的な印象だと思います。

なのに彼女に関わると、なぜか不快な疲れを感じます。最初に出会ったときから感じていましたが、それが何なのか、全く最初はわかりませんでした。

やがて時間の経過により徐々に彼女の別の一面に気づくようになりました。

知ったかぶりをする。平気ですぐにわかる嘘をつく。それを指摘すると逆ギレをする。人を利用するのが上手い。

他人のことはどんな些細なことでも知りたがるのに、自分のことに関しては徹底した秘密主義。

例えば犬を飼っているのに「飼ってない」と言い張り、全く外に出さないという徹底ぶり。

あるいは他人が注目されたり他人の評判が上がると、とたんに不機嫌になり、その相手を勝手にライバル視して闘争心をむき出しにする。相手が戦う気などさらさらなくても、です。

同様に、自分がやらなかったことを他人がやると(それがどんなに些細なことでも)不機嫌になります。

どうやら常に自分が注目されてないと気がすまないようです。

他人との関わりは、対等に尊重しあうというものではなく、上か下か、優位か不利かしかないようです。

他人同士が仲良くするのも嫌みたいで、必ず割り込もうとする。そういうのを見ていると、大人と子供が同居したようなアンバランスな感じがあって、態度が不自然極まりないのです。

世界中の人が鬱になっても、この人だけはそうならないだろう、というようなしぶとさがあるのに、物凄く小心者という一面もあります。

どちらが本当のこの人の姿なのかよくわからないって感じ。

でもその異常さというのは原田いずみのように誰にでもわかる単純なものではなく、もっと巧妙。

なぜなら彼女は自分をよく見せることにかけてはなりふり構わずどんな努力でも惜しまないから。

それでいて信じられないことも平気でします。例えば庭植えの鉢花に飽きると外の公園に堂々と捨てたり、庭の置物なども同様に公園の植え込みの陰に捨てたりなどなど・・。

それをうっかり注意でもしようもんなら凄い形相で「ほっときゃ自然にかえるわよ!」とウルトラCバリの理屈をつけて逆ギレする。

そういう時の顔とか雰囲気というのは、普段の愛想の良い善良な奥さんではなく、ドロドロとした異様な感じがあります。

言葉では上手く言えないけど、絶対ヘンな狂った周波数を出してるって感じ。

幸い私の近所は人付き合いにおいて、深く関わらないで済むエリア。

下手に関わると後が厄介だし、バドミントンで外に出ていることが多いから、私にとってご近所づきあいは挨拶程度で充分です。

けれど「心に蛇を持つ・・」という言葉ではっとしました。なぜだかわからない、あの不快な疲れの正体は「蛇」だったんだと・・。

物語の中の「原田いずみ」とは明らかに質が違うけど、やはり彼女からも蛇のイメージを感じてたんだ・・。

番組の感想に「原田いずみが怖い」という声が圧倒的に多かったけど、私はむしろこう考えます。

原田いずみのようにあそこまで大暴れして、職場の誰もが口を揃えて「おかしい」と納得する方がまだいいかも。

身近に潜む「原田いずみ」というタイプの人たちはそこまで露骨ではないと思います。

どこにでもいるごく普通の主婦です。善良な一般市民の顔をして、心の中では舌をチロチロ出しながら獲物を狙う。獲物を見つけたら、誰にもわからない方法でじわじわと相手を消耗させる。

その手口は、状況限定・相手限定だから、周囲にはわかりづらい。それに自信に満ちた強気の言葉と強気の態度というのは、誰かに寄りかかりたい人にはとても魅力的に映るものです。

だから嫌う人もいるけど、崇拝する人もいます。”信者”を集めて取り巻きを作る才能は天才的です。だから周囲にはわかりにくいのです。

強烈なハブのような毒を持つ番組上の原田いずみと、近所の隠れ蛇おばさん・・。

果たしてどちらが怖いんだろう・・。どちらにしても、関わらないのが得策です。

 

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(最終更新:2017/12/12)

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