「会社という組織を抜けなければ、ブログでは成功できない」
「顔出し・実名でなければ信用は得られない」
「サラリーマン、オワコン」
他にもフォロワーの数云々など、ツッコミどころはいろいろあるけど、こんな与太話をどこぞの高名な自称・プロブロガーがことあるごとに発信。
社会的にドロップアウトした排他的変人の独り言なら問題はないけど、それを真に受けて、会社を辞める必要も、実名・顔出しでブログを書く必要も全くない、何者でもない一般の人まで(実名・顔出しが全くメリットにならない人という意味)こぞって右へ倣えしている最近のブログ界隈。
Googleアップデートは与太話を払拭してくれた
ところがそれらはことごとく何の意味もないと証明してくれたのが、他でもない、Googleです。素直に信じた人たちは、これからどうなるのでしょうか。
すでにご存知のとおり12月6日、Googleは医療系サイトを狙い撃ちした大がかりな日本語検索のアップデートを敢行しました。これはNHKのニュースにもなったほどです。
「信頼に足るサイト」として検索順位を上げたのは、顔出し・実名のブロガーでもなく、一度も就職したことのないブロガーでもなく、会社という組織を辞めたブロガーでもなく、医療の専門知識を持ち合わせているその道の専門家や医療従事者、医療機関等が発信するサイト。つまりGoogleが定めるE-A-Tを満たしたサイトです。
参考記事“従事者”というくらいだから、なにがしかの医療機関という”組織”に属しているということ。「組織を抜けなければブログでは成功できない」という説の信憑性は、皆無であることがわかります。
検索順位を上げたブログもいくつか読みました。実名・顔出し云々は、信頼性とは全く関係なし。なのでここでも「顔出し・実名でなければ信頼は得られない」という説も、信憑性はないものと証明されました。
大企業はオワコン?今回のアップデートでは、大手製薬会社が検索で急浮上してまっせ。
2017年はプロブロガーの終わりの始まり?
それにしても今年ほど、プロブロガー及び専業ブロガーというのはつくづく大変なんだと思った年はありません。
少し前に書いた「食えなくなったプロブロガーと偶然再会した話」が大きな反響をいただきましたが、この方だけでなく、飛ぶ鳥を落とす勢いを誇っていた某・カリスマ主婦ブロガーの、誰得にもならない前代未聞の離婚&再婚報告。それにより、世間の笑いものになってしまったわけですが、あの時も「専業ブロガーというのは大変なご職業なんだな」と、心からご同情申しあげておりました。
他にも少し前までtwitterで大口叩いて煽るようなことばかり言ってたようなプロブロガーが、気がついたら最近は全く発信してないどころか、ブログそのものもなくなっているなど、ネット上も盛者必衰の理に違わず、「思い上がったら即、命取り」となっているようです。
「ブログは宝くじ」くらいの位置づけにしておけば人生を踏み外すこともないけど、少し儲かると勘違いして、「運良くブレイクしただけ」ではなく、「自分の実力」だと勘違いしてしまうのですね。
これで終わりとは思わない
今回はたまたま医療系でしたが、これで終わりだとは思っていません。お金などを始めとする、高い専門知識が求められる分野(YMYL)は他にもたくさんあるわけで、今後そのエリアにも、今回同様の大がかりなテコ入れが入る可能性は高いと思われます。となれば窮地に追い込まれるプロブロガーは、続々と出てくるでしょう。
フリーランスのプロライターの方が「飲食店でバイトはじめる」と言うので理由を尋ねると健康サイト関連の仕事が全部切られてしまったらしいんですよね。フリーも人によるんでしょうけど色々考えてしまいますよね・・
— ハルオサン@就活中 (@keikubi123) 2017年12月30日
何かにつけて会社やサラリーマンをdisっていた人の運命は、Googleという会社の決定でかんたんに左右されてしまうわけだから、考えてみれば皮肉なものです。
そんな浮き沈みの激しいブログ界隈を遠巻きに見るにつけ、反面教師にすることの大切さ。誰かの言葉を真に受けるのではなく、自分の頭で考えることの大切さ。安易に表面だけを見るのではなく、将来を長いスパンで考えることの大切さを今一度振り返り、確固たる収入の柱を手放してはいけないと実感する今日このごろです。以上。
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