Violet@Tokyo

頑なに入院を拒む義兄!「これ以上干渉しないでくれ」と言われた場合の対応について悩む

約7分



先月救急搬送された義兄についての続報です。

入院からそろそろひと月になろうとしていますが、治療の甲斐あって脱水症状は治まり、健康状態はかなり回復してきました。

運ばれた時は自分で動くこともできない状態で意識も朦朧としていましたが、今は別人のように元気です。けれどそれは病院にいるからで、自宅に帰れば元の木阿弥になることは目に見えています。

下された診断

検査の結果、義兄に下された診断はアルコール性肝硬変、急性膵炎、うつ病、アルコール依存症です。それだけではなく、脳の萎縮も始まっています。これら全てが悪いスパイラルで回っている状態です。

私たちには病気を隠していましたが、数年前から町のメンタルクリニックに通って処方薬を飲んでいたようです。

けれどアルコールの摂取を続けていたので薬の効果は得られぬまま年数が経過し、病状は悪化していきました。

うつ病は精神科の分野です。入院設備もないメンタルクリニックで対応できるものではありませんが、精神科には強い抵抗があったようです。仮に義兄がそうでも、治療に当たった医師はなぜそれをきちんと説明しなかったのか、それも疑問です。

ロクに診療もせず、ただ機械的に薬だけを出していたのでしょうか?

身体の症状がメインだが、検査をしても異常がない、あるいは、経過からストレスなどが関連していると思われる。⇒ 心療内科

不眠や不安、イライラ、抑うつ、幻覚など、心の症状がメインである。⇒ 精神科

情報源:心療内科と精神科や神経内科との違い

転院を頑なに拒むワケ

病院は治療の必要性について説明を十分にしたかどうか

頑なに入院を拒む義兄!「これ以上干渉しないでくれ」と言われた場合の対応について悩む

搬送された救急病院には精神科がないため、悪い状態が治まった後は、精神科に転院してうつ病とアルコール依存症の治療が必要です。診断書にも「一人暮らしは困難」という記述がありました。

ところが義兄に対しては「もう、いつ退院してもいい」と許可を出したそうです。

許可といっても、「救急搬送されたのは脱水症状だったからそれに関しては良くなった」という意味合いだと思いますが、とにかく、許可が下りたことで義兄はもうすっかり健康体になったと解釈したようです。

「別の病院に転院して引き続きの治療が必要」という説明がきちんとされたのかどうか、そのあたりは病院側にもきちんと確かめる必要がありそうですが、義兄いわく「聞いてない」とのことです。

説得に当たるも平行線をたどる

そのため夫は義兄を説得に当たりましたが聞く耳を持たず、精神科への転院を頑なに拒みます。

入院中、うつ病の薬を飲まなくても調子が良かったため、うつが治ったと思い込んだのです。

「今後、酒はもう1滴も飲まない」

それを繰り返すばかりです。

とうとう義兄から最後の言葉が…

根性だけでアルコールが絶てれば誰も苦労なんてしません。家に戻ればすぐに酒浸りの生活に戻るに決まってます。

それを伝えると、最後にはこんな捨て台詞。

「これ以上オレに干渉するな!どうしても入院させようとするなら、今後は兄弟の縁を切る!」

それだけではなく、入院費を払うために通帳を預かっていますが、それを疑ってかかります。

「なんで良くなったのに、入院しなければならないんだ?」

要するに自分のお金をどうにかするために、私たちが病院に押し込めるつもりでいるらしいと疑い始めたのです。これにはお手上げです。

夫のショックは相当なもの

「もう勝手にすればいい…」

あれほど仲の良かった兄弟なのに、夫は落胆してこんなことを口にしました。わかりすぎるくらいその気持ちがわかります。

後見人をつけるにはお金がかかるので、夫はそれを代行しようとしました。いくら兄弟であっても、1円単位でもお金の狂いがあってはいけないので、預金を引き出す時には通帳をコピーし、買い物をしたときにもレシートもらい、それらをいちいちノートに貼りつけ、動きがあるごとにそのノートを見せて確認させてきました。

仕事帰りや休日に病院に通いつめ、その合間を縫ってゴミ屋敷と化した家の片付けも始めていました。肉体的にも精神的にも疲れ切っていました。それもこれも、健康体に戻って社会復帰してほしいからと願ったからです。

「元気になって、好きだったカメラの趣味をまた生かしてほしい」

「そんな思いで走り回っていたというのに」と、義兄に伝わらなかった無念さや口惜しさをにじませていました。

不信感はいつからだろう?

最初から不信感を抱いてはいませんでした。転院の話が出てからです。

自宅の維持費や税金の支払いもありますから、もらった年金全てを入院代には当てられません。

限度額適用認定証に基づけば自己負担限度額は容易にわかるのですが、それプラス食費や小遣いなど別途にかかる金額も発生してきます。

こちらは年金の範囲内で入れる病院を探すために、預かった通帳でお金の流れをチェックしました。

金遣いはハンパではない

頑なに入院を拒む義兄!「これ以上干渉しないでくれ」と言われた場合の対応について悩む

「だいたいこのくらいの金額までは出せるよね」

おおよそ把握はできましたが、通帳を細かくチェックをしているうちに、ある事実を発見しました。それは、毎月のように落とされるネットショッピングの引き落とし代金。かなりの額でした。

自宅には定期購入をしているとみられる健康食品やドリンクの段ボールが山積みされています。

わかる範囲で購入をストップしたものもありますが、どうしてもわからないのが楽天カードの引き落とし。買ったことを忘れて、また同じものをいくつも買っているようです。これではいくらお金があっても足りません。

掃除もしないのに、ダイソンの掃除機だけで3台見つかりました。カメラや時計も箱に入ったままいくつも積み上げられています。昔から車の買い替えは好きでしたが、それも相変わらず続けているようです。

このように金遣いがハンパではないので、数年もすれば貯金だって底をつき、破産するのは目に見えています。

とうとう自分の殻に入る

「残ったお金はくだらない無駄遣いのためではなく、治療費や今後生きていくために使うべきだ」と伝えてから義兄の態度は一変しました。

きっと、「自分のお金をどう使おうとオレの勝手だろう」と思ったに違いありません。そのあたりからです。電話にも出ない、こちらの問いかけにも返事をしなくなったのは…。

確かに義兄のお金です。しかし、すでに金銭感覚はマヒしています。この先生きていく上で必要なお金を確保するためには、今までどおりにはさておけません。

余談ですが、母の痴呆の始まりもこんなでした。鬱になり、お金がなくなったと心配し、妄想から周囲に疑惑の目を向ける…。

少しずつ壊れていく母を見て「この先どうなるんだろう」と不安におびえた過去を思い出しました。

こんなことを感心している場合ではありませんが、つい「あの時と全く同じ」だと、痴呆が出始めた人の共通点を見つけて不思議な気持ちになりました。

ソーシャルワーカーに相談してみよう

とりあえずこの状況を今いる病院と、次に転院する病院のソーシャルワーカーに相談することにしました。

今、こちらが思いつくのはそれだけです。できることもそれだけかもしれません。

もうこちらの説得には耳を貸さないでしょう。病院側から説得してもらうよう頼みます。自発的に治療を受けさせなければ効果は得られません。それには専門家の意見がどうしても必要です。それをきちんとやってくれるかどうか、今はそれが心配です。

そもそも素人の家族に、「治療を受けさせる」とい ったことを義務づけることに無理があり、治療を受ける意思がないが、治療を必要とし ている人には専門家や公的機関が関わって、専門的な立場から説得するなり、関わりを 持つべきです。 とくに「医療保護入院」は、強制入院であるにも関わらず、「保護者」の同意を必要 としています。家族にその権限があるでしょうか。明らかに専門家や公的な立場の責任 の回避です。この医療保護入院によって、その後の家族、当事者間の関係が悪くなると いうことも少なからず起こっています。家族が当事者のためにすることは、家族の愛情 から自らするものです。法律によって強制されるものではありません。

情報源: 「精神保健福祉法」の「保護者制度」について

お金の件に関しては、「もう兄貴の好きにすればいい」と、夫はサジを投げました。絶縁宣言だけでなく、疑われたことが相当ショックだったようです。

「絶対に兄貴の保証人にはならない!」

行きつく先が目に見えているだけに、夫は自分を守る方法を考えています。

精神保健福祉法で定められたところの「任意入院」になれば理想ですが、そうかんたんにはいきそうもありません。

でも放置すれば、別の地獄が確実に待っていると思います。この先どうなっていくのやら…。

考えただけで頭が痛いです。でも希望は捨てません。

▼参考リンク
精神保健福祉法(正式名称:「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」)について

 

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