先日紹介された病院に行った時、「限定額認定証」の説明がありました。入院前に、夫が勤務する会社の保険組合に申請しておくように、とのことでした。
高額療養費制度とは
仮に3割負担の社会保険に加入していても、がんや長期にわたる治療が必要な疾病を抱えると多額の医療費がかかり、自己負担額が大きくなります。
その負担を減らすことができる制度が「高額療養費制度」です。限度額は各自の所得によって決まります。一定の金額を超える自己負担額があった場合、超えた部分の払い戻しができます。
限度額認定証を発行すれば現物給付が受けられる
事前に限度額認定証の発行を受けて病院に提示しておけば、病院側は患者に対して限度額以上を請求しません。これを「現物給付」と言います。
その手続きをしない場合は、高額療養費制度によって後から払いすぎた分は戻ってきますが、戻ってくるのは3か月後です。
いくら3か月後に戻ってくるからとはいえ、最初に多額の金額を支払うのはきついですよね。それなら最初に手続きをしておけば、金銭的にも安心というわけです。
ただし差額ベッド代や食事代など、支給対象にならない項目や、「月の初めから終わりまで」という独特の決まり事がありますので、詳しくは下記リンクをご参照ください。
★おおよその目安を知りたい方はシュミレーションサイトを利用してみましょう。
民間の保険は本当に必要か?
約2年前、親友が末期の胆管癌で「余命一年」の宣告を受けました。
すでに手術ができないので抗がん剤の治療となりました。その時、看護師をしている友人がこう言ってたことを思い出します。
「彼女、すごく良いがん保険に入ってたのよ」と。
がんと診断されたらまとまった金額が支給されるのは、がん患者にとってせめてもの救いです。彼女は一家の働き手でもあったので、生活費のことを心配せずに治療に専念できるのは大きな安心材料です。
がん保険には入ってない私
今や二人に一人ががんにかかる時代だと、さまざまな媒体でがん保険の必要性をアピールする場面に出くわします。私も今回の件で自分の保険のことを考えました。
私は特にがん保険には入っていません。入っているのはごく基本的な小口の保険だけです。
「もしも」のために備えて保険料を支払っても、実際には条件に合致しないと支払われない部分があるのは保険の常識。しかもその条件は結構厳しいものがあります。
加入するときに一瞬考えましたが必ずがんになるとは限らないと思ったので、何かあって入院・手術となった時に、いくらかでも支給されればそれでいいと思い、その分を貯蓄に回しました。
当時は私も若かったし、がんの家系ではないからと、それほど真剣に考えていませんでした。
では「がん保険に入らなかったことを後悔しているか?」と問われれば、「高額療養制度を利用すれば、なんとかなるんじゃない?」というのが正直なところです。治療はこれからなので不透明な部分は大ありですけどね。
でも生きてさえいれば、お金のことはなんとかなりますよ、きっと。「備えあれば憂いなし」とは言うけど、必死に備えても、何が起こるかわからないのが人生。まぁこのくらい楽天的に考えた方が、治療はうまくいくように思います。
最新情報をお届けします
Twitter でvioletをフォローしよう!
Follow @violet2005