Violet@Tokyo

末期ガンと向き合う友人~ついに命のカウントダウンが始まる

約3分



昨日、末期の胆管がんと戦っている友人のお見舞いに行ってきました。

先週行ったときよりも、はるかに元気で意識もしっかりしており、冗談も飛び出すほどでした。

まだ微熱はありますが先週ほどではなく、午前中は熱も下がっているとか。

ただ腹水でお腹は相変わらずパンパン。でも足のむくみも取れて目つきにも力がありました。

先週はお会いできなかったご両親も病室にいらしていたので、私は自宅の電話番号を渡しました。

妹さんが脳梗塞のリハビリ中なので、車の運転なんてとても無理。

となると、年老いたご両親が病院に通うのもたいへんだろうと思い、「私でよかったら運転します。だからいつでも遠慮なくお申し付けください」と、長いことお世話になった彼女のご一家に、せめて私にできることはなんだろうと考えた末にこのような提案をしました。

急な坂道がある彼女の自宅は山の上に建っています。

足が不自由なお父さんもまた、運転は無理です。

だからといって毎回タクシーというわけにもいかないでしょう。病気を治すのは医者にしかできないし、日々付きそうにしても、ご家族の方が友人だって気を使わなくていいでしょう。

だから私にはこんなことくらいしか思いつかなかったのです。

それでもご両親は満足そうな笑みを浮かべて、私にお礼の言葉をかけてくださいました。

しばらくぶりにご両親とも談笑しました。

ちょこちょこおじゃましたのは、最初のトイプーを飼いだした頃です。その頃はトイプーだけでなく、バラの庭づくりにもはまっていて、その趣味がたまたま彼女たち姉妹と合致したことがきっかけとなり、家族ぐるみでお互いの家をよく行き来していました。

それから十数年後に、まさかこんな運命が待っているとは…。

まだ受け入れきれない自分がいます。それはご家族にとっても同じことでしょう。 お腹にチクチクとした痛みがあると言ってました。ガンの痛みなのか、腹水の苦しさなのか、それはよくわかりませんが、点滴には痛み止めも入っているようです。背中をマッサージすると「気持ちがいい」と目を細めていました。

昨日は意識がもうろうとした状態ではないことがただうれしくてうれしくて…。それで少し心が軽くなったのです。 ところが…。 夜になり、看護師をしている友人からメールが来ました。それによると主治医から、「いつどうなってもおかしくない状態にある」と告げられたそうです。

多くのがん患者を看てきた看護師の友人は、2年前に「余命1年」の宣告を受けた時にこう言いました。「今すぐどうこうということはないけど、5年の生存はない。だから彼女のためにできることを、みんなで考えてほしい」と。

それを聞いた時、どうしても信じられず、「今こんなに元気にしてるから、きっともっと生きるはず」なんて思ったものでしたが、やはり、その運命には勝てないのか、別れの時は確実に近づいていると実感しました。

命の炎が消えようとしているという事実に心がまだ追いつきません。 この先、弱って苦しんでいく彼女を見るのが怖い気持ちと、たいせつな友をなくすことに対する恐怖が入り混じった気持ちとで、今はまだ、心の整理がつかないでいます。

 

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