無料調停相談会に行き調停の申し立てをすることを決意した私たち姉妹。
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初めてのことゆえ準備は大変でした。何が一番大変かと言えば戸籍謄本の取り寄せです。では具体的に、叔母の相続に必要な戸籍謄本はどのようなものでしょうか。
被相続人の背景
父の妹である叔母には子供がいません。生涯独身を貫きました。叔母の兄弟は父の他に5人いますが、全て亡くなっています。そのため相続人はその兄弟たちの子供である甥と姪、つまり代襲相続です。このようなケースで揃える戸籍謄本を以下に記載します。
被相続人の兄弟姉妹が受け取るはずだったものを、その兄弟姉妹が亡くなっていたらその子供たちが親の代わりに受け取るというもの
必要な戸籍謄本
代襲相続に必要な戸籍謄本
- 私の現在の戸籍謄本(私の姉妹も同様)
- 私の父の出生から死亡までの全ての戸籍
- 父の兄弟たち全て(私から見て叔父・叔母)の出生から死亡までの全ての戸籍
- 叔母の両親(私の祖父母)の出生から死亡までの全ての戸籍
- 被相続人である叔母の出生から死亡までの全ての戸籍
- いとこ達全員の現在の戸籍謄本
- 死亡したいとこがいる場合も、出生から死亡までの戸籍が必要
戸籍謄本・改製原戸籍謄本・除籍謄本が必要なケースと、戸籍謄本だけでOKというケースがあるので詳細は役所で質問します。また不動産の相続には戸籍の附票も必要です。
相続で使用する時に役所で伝えること
戸籍謄本の取り寄せと一口に言っても、使用目的に応じて必要な物が変わってきます。
相続で使用するなら必ず役所で「○○さん(被相続人)の、出生から死亡までの全ての戸籍謄本を取り寄せたい」という旨を伝えます。
そうすれば役所側も相続に必要だと判断します。
そのときは自分が確かにその人の相続人であることを証明する必要があります。あらかじめ自分の戸籍謄本はもちろん、叔母との関係が証明できる戸籍謄本を用意しておくと、役所でもスムーズに話が運びます。
代を遡って取り寄せる
多くの人は、生きている限りずっと同じ戸籍に入っていることはないと思います。例えば私の場合、生まれた時は両親の戸籍に入り、婚姻によってその戸籍から除籍され、現在の新戸籍を作りました。
現在の戸籍は筆頭者が夫です。妻である私の欄には両親の名前が記載されています。しかしその記載があっても証明できるのは夫と夫婦関係にあるということだけ。私と両親との親子関係を証明することはできません。
そのため婚姻によって除籍になった人の場合は、現在の自分の戸籍の他に親が筆頭者となっている出生時の戸籍も必要です。それは関係者全てについて言えることで、最新の戸籍を元に過去に過去にと代を遡って系図を追っていきます。
相続人の戸籍が遠方にある場合
婚姻届を出した市町村に戸籍が移れば、当然、相続人の中には遠方に戸籍謄本があるという人もいます。近くならその役所に出向いて取り寄せられますが、あまりに遠方だとそこまで出向いて取り寄せるのはたいへんな作業です。
まして調停の申し立てに使う今回のようなケースでは、いとこ達も戸籍謄本の取り寄せには協力しないでしょう。
通常、戸籍謄本の取り寄せができるのは直系の親族か配偶者で、それ以外なら委任状が必要となりますが、委任状もありません。最初のネックがこれでした。
けれどこのような時は郵送で戸籍謄本の取り寄せができますし、正当な理由があれば上記に該当しなくても戸籍謄本の取り寄せは可能です。
戸籍謄本の郵送での取り寄せ方
郵送の場合は定額小為替で必要な金額を納めます。戸籍謄本1通につき450円、除籍謄本、原戸籍謄本は1通につき750円かかります。
次に戸籍がある市町村の役所のホームページから請求用紙をダウンロードし、フォーマットに沿って必要事項を書き込みます。それを返信用の封筒と切手、身分証明書(健康保険証や免許証のコピー)などを同封して戸籍謄本のある役所に請求しますが、事前に電話で確認した方がいいと思います。
第三者が戸籍謄本を取り寄せるには?
委任状がなくても戸籍謄本が取れたのは調停に必要だからというきちんとした理由があるからです。役所の人には正直に事情を打ち明けました。
「調停に必要ということであれば、裁判所からもらった書類はありますか?」
という質問をされたので、それも見せました。担当の人が親切だったこともあり、それはすんなりと運びました。
戸籍謄本の取り寄せがこんなに大変とは思わなかった
現在の戸籍謄本はコンピュータを使ってきれいに印字されていますが、大正時代に生まれた叔母の戸籍謄本は手書きです。
しかも癖のある細かい文字でぎっしりと書かれていて今は使われていない昔の漢字も使用されています。とてもじゃないけど読みづらくて、これには閉口しました。
また長い年月の間には役所の合併があり、どこの役所から取り寄せたらいいのかと、これにも頭を抱えました。知らない地域ですからなおさらです。
それに叔母も含む父の兄弟はとても多く、中には養子に出された人もいました。当然その人の分も必要です。
素人がこれらの書類を一式揃えるのはとても大変な作業です。
実際、「これで揃った」と思って意気揚々として裁判所に行ったら「まだ足りない書類があります」と言われて落胆したことも数回あります。
これらを代行する業者もいるので、忙しい方は専門業者に依頼したほうが時間の節約になるのでそれも検討してみてください。
郵送での取り寄せには数日かかります。今日が25日ですから調停は来年になるでしょう。早く終わらせてすっきりしたいです。
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