Violet@Tokyo

子宮・卵巣摘出の手術日が決定!入院準備、入院初日の詳細、手術前の心境を記録します

約6分



2月25日・木曜日、多摩総合医療センターの主治医から手術枠が取れたという電話連絡をもらいました。

子宮・卵巣摘出手術の日程は2月29日。来週の月曜日です。翌2月26日に入院し、手術のための準備に入ります。

一日単位の時間がたまらなくいとおしい

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この数日、手術日がなかなか決まらないことに対してイラつきました。しかし、いざこうなると、あまりにも急すぎてパニックに陥ります。

少しずつ準備はしていました。しかしいつでも入院できるような、完ぺきなものではなかったため、連絡を受けてから慌てて入院の準備をしました。

慌てて入院準備

入院の準備は以下のとおり

  • 予定のキャンセルを知人に伝える
  • 銀行に行き、生活費その他を夫に手渡す(夫はお金のことはノータッチなので)
  • 入院中に夫が困らないよう、料理の作り置き
  • 買い物(シューズタイプの室内履き、洗面用具、小説・雑誌類、タオル類、前開きのパジャマ、下腹部を締め付けない大きめの下着類、ふりかけ・佃煮など、ご飯の友になるもの、スマホにゲームアプリのダウンロードなど)

夜が明けなければいいと思った

夜になると「明日のこの時間には、私はここにいないんだ」と、なんともいえぬ切なさを感じました。たった一日の違いを、これほど大きな違いに感じたことはありません。

入院日は夫が夕方までいてくれますが、翌土曜日は愛犬のトリミングがあるので面会には来ません。一人ぼっちで病院で過ごす土曜日……耐えられるかしら?

次から次へと不安が増します。このまま夜が明けなければいいのに……床に入ったとき、そう感じました。

入院当日は一週間ぶりの快晴!

入院日・26日の金曜日。明け方に目が覚めました。すごく良いお天気。

このところはっきりしないお天気でしたが、久しぶりに気持ちの良い青空です。空気が冷たいけど澄み切った空が目に眩しい。こんな日に入院するのはもったいないくらい清々しい朝です。

電車の窓から真っ白に雪化粧したきれいな富士山が顔を覗かせてます。

一つ一つの景色を目に焼き付けておこう。

そんな思いで電車に揺られること数分。あっという間に病院に到着。

いよいよ入院

予定通り10時には入院手続き完了。そのまま病室へ。

担当の看護師さんから細かい説明を受けました。すごく感じの良い人でホッとしました。

この日の予定は血液検査、麻酔科の検査、婦人科の内診です。

それを済ませれば日曜日までやることはありません。入院当日は外泊できないけど、翌日の土曜日なら外泊できるというので早速帰ってきました。この記事は自宅で書いています。

入院病棟の様子

入院時の様子を詳細に記録しておきます。

病室

私が入院している病棟は婦人科です。4人部屋なのでそれぞれの会話が聞こえてきます。その内容でだいたいのことが想像ができました。

隣のベットの人は「吐き気止めを入れてください」と言ってたので、どうやら抗がん剤治療をしている人らしい。斜め前の人は「腸閉塞が怖いから痛くても歩くの」と言ってたので、つい最近手術をした人だ。

そんな中にいたら、「闘っているのは私だけじゃない」と思えてきました。見知らぬ人だけど、連帯意識を感じます。きっとここに来るまで、当事者にしかわからない苦悩を乗り越えてきた人たちなんでしょうね。

談話室

午後の談話室はとても混雑していました。

そのフロアは右半分が婦人科で、左半分が整形外科。婦人科には私よりずっと若い人もいたし、整形外科には歩くことさえ困難な人もいました。

「私なんかより、ずっと大変な人がいる」

素直にそう思えました。たまたま同じフロアの同じ空間にいるけど、人生いろいろ。それぞれのドラマがそこにあります。

環境に心が追い付いてきた感じ

夫が夕方帰った後、パジャマに着替えて夕暮れの街並みをボーッと眺めていました。

学校のグラウンドでは部活の学生がランニングをしています。「青春でいいな」なんて思いながら、つい最近まであんな風にスポーツをしていた自分のことを考えていました。

彼らは今、自由に走っている。一方私はパジャマに着替え、病院の窓からそれを眺めている。自分の体に、ちょっといらない余分なものができたばかりに、自由に走れずこんな所からそれを眺めなければならない。

でも、それに逆らっても仕方ない。現実としてそうなってしまったのだから、再び自由に走れるようになるために、今はここで、少しの間我慢しなきゃ……

先のことは先のこと。今は今のことだけを考えよう。

見晴らしのいい大きな窓から外を見ているうちに、そんな気持ちになり、少しずつ覚悟が固まりました。こうやって少しずつ、目の前の現実を受け入れている私がいました。こうなったらもう、まな板の上の鯉に徹するしかない。

入院から一夜明けた土曜の朝

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翌朝もいいお天気です。写真は談話室からの眺めです。見事な絶景に晴れ渡った青空。はるか遠くにスカイツリーが見えます。

夕べは同室の人がせき込んで、なかなか寝付けませんでした。

朝バッタリ顔を合わせた時、「夕べはうるさくてすみませんでした」と声をかけてきたので、そのまま談話室でおしゃべりをしました。

その方は4日前に手術をして、来週火曜日退院予定だそうです。手術から4日経つとああなるというお手本が、目の前にあります。

論より証拠。話を聞いたりネットで調べたりするより、実際に見るのが一番わかりやすいです。

そのまま朝食もご一緒しました。なんと同じ八王子の人でした。

婦人科では定評のある多摩総合医療センター。どうしてもこの病院で手術したいと思い、自分で申し込んだそうです。初診は1か月待ちの今年1月初め。そして手術が4日前ということですから、ほぼ私と同じようなコースを辿っていたわけです。

がんだから早く手術ができたけど、これが最初から良性腫瘍とわかっていたなら、半年待ちはあたりまえという人気の病院。

「あなた、ここで手術ができてとてもラッキーよ」と私に言いました。

そのまましばらくおしゃべり。入院した翌日にこんな会話ができるとは。不安に押し潰されそうな気持が、ほんの少しだけ薄れました。やはり孤独が一番よくないみたいです。

それにしてもこれまでの人生、どんな時でもどんな場所でも、私はいつも人が周りにいたよなーと。意外と私って恵まれている人かもしれないなんて、些細なことにも感謝したくなる、そんな清々しい朝です。でもやっぱり寂しい朝。

朝食後はドトールで食後のコーヒータイムを満喫しました。朝のコーヒー、これだけはどうしても欠かせない日課です。

古いパソコンがあったので自分のブログをチェックしました。おお、残念。見事にレイアウトが崩れています。直したいけど、今はどうすることもできない。こんな状態でもブログが気になることが今は救いでもある、そんな朝。

外泊

そして病院を後にして自宅に戻りました。たった一晩空けただけなのに、たまらなく自宅が懐かしく感じます。

今夜は犬と戯れ家族でのんびり過ごします。次に更新できるのは退院後です。

その時には傷の痛みはあっても、腫瘍を切除した状態なので、ぽっこりお腹はすっきりしているでしょう。取り出した腫瘍が良性であることだけを祈ります。なるべくいいことを考えるようにして、つかの間の団欒を楽しむことにします。

 

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はじめまして。このブログを執筆しているViolet(ヴィオレ)です。
このブログは私が日々感じたこと、考えたことに独自の視点を交えて書き留めている忘備録です。読者の方に少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
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