よく「趣味を持つと人生が変わる」なんて言われていますが、それは自分に合った趣味に出会い、生活の全てを趣味のために費やせる、ごく限られた人だと思います。
私はその世界に入れて幸せだと、最近つくづく感じます。
7年前のちょうど今頃、私は市の主催するバドミントン教室に参加していました。最初は軽い気持ちで参加したのが、今ではその魅力にどっぷりハマり、バドミントンのない生活は考えられないほどになりました。
それまでの私の趣味といえばガーデニングでした。
でもそれはすぐに飽きました。「理想の庭を目指して!」と庭の形作りをしていた頃は夢中になれましたが、ひと通りの形が出来上がれば、その後は変化はありません。
土に触れている時は楽しい作業ですが、これによって人生が変わると思えるほどではありません。
「何かまた新しいことを始めたいけど、何をしていいのかわからない…」
そんな時に出会ったのがバドミントンでした。きっかけは近所の人からのお誘いでしたが、学生時代に少しかじったことも、私の背中を後押ししてくれました。
それからあっという間の7年。
途中、所属クラブの廃部&移籍問題などいろいろありましたが、今では新しいクラブにすっかり馴染み、毎日楽しくやっています。
バド仲間と会話している時のこと、「この世界を知ってしまうと、もうバドミントンのない生活なんて考えられない」という言葉に深く頷き、それまでの私の生活を思い浮かべていました。
専業主婦の一日なんてたかが知れています。
会話をする人も限られてしまうし、そうなると、どうしても視野が狭くなります。自分の住む、ごく限られた狭い場所だけが世界の全てのように思えて、苦手な近所付き合いに悩むこともありました。
狭い世界にいる人は、必死になって仲間を作ろうとします。でもそれは、うわべだけの仲間ごっこです。今ではお愛想笑い満載のご近所付き合いなんてクソくらえって感じです。
たまに練習のない日に犬の散歩で外に出ると「あら、久しぶりね」と話かけられますが、彼女たちと会話をしていても、全く楽しいと感じません。なぜなら、彼女たちは本音で語らないからです。
そうでなくても話題が少ないというのに、その少ない中ですら嫌われないように、悪い噂が立たないようにと無難な話しかしないわけだから、話すことなんて限られます。
「今日は暑いね(寒いね)」とか、雨が降れば「よく降ったね」とか、それを毎日延々とやってどこが楽しいのやら…。
「それほどお天気に興味があるの?」と突っ込みの一つも入れたくなります。
何時間もベラベラ喋っているけど、仲間意識はゼロ。だって本音を隠して付き合っているのですから。もうあんな世界には二度と戻りたくないと思います。
でもあれが多くの専業主婦の現状。もちろんこれは私の住む場所に限るということだけは付け加えますが、形だけの付き合いをして何が楽しいか不思議でなりません。
バドミントンで得るものはたくさんあります。世界が広がると行動範囲が広がります。すると人脈が増えていきます。一緒にいい汗を流し、喜び合ったり悔しがったりしているうちに本音で語り合える仲間もできます。
そんな私が羨ましいのか、近所のある主婦がこう言いました。
「どうせ年をとればできなくなるから、今のうちにやれ」と。
全く内容を知らない人の、知ったかぶりのセリフです。 70歳過ぎても試合に出て楽しんでいる人はたくさんいます。
そういう人は「どうせ」という後ろ向きな言葉を使いませんし、自分がいつかできなくなることなんて考えていません。
仮にできなくなっても仲間のいるクラブを去ることはしません。自分に合った趣味と、本物の仲間を見つけた人はそうなのです。
趣味は人が生きる上で、絶対に必要なものではありませんが、あれば人生を豊かにします。
今からでも遅くはありません。やりたいこと、興味が持てることがあるならチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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