なんだかんだといっても競争社会。
さほど親しくない人の成功なら「あら、そう」と他人事で終わるのに、自分と親しくしているごく身近な友人の成功を目の当たりにすると、心穏やかではないという経験、あなたにはありませんか?
私も過去には何度かありました。
友達だからこそ喜ぶべきなのに、友達だからこそ置いてきぼりにされたような、なんとも言えない寂しさ、焦り、そして不安。
嫉妬している姿を見せたくないから顔では笑って「おめでとう」と言いながら、心の奥深くでは「うまいことやったわね」なんて,チクッと毒づいてみたり…。
するとそんな自分が卑小に見えて、自己嫌悪に陥ったりもします。
もちろん「失敗すればいい」とまでは思わないし、足を引っ張るようなことはしません。
それでも自分が現状維持で、友人が一歩先に進んでしまったりすると、心がザワザワして、ちょっと複雑なんですよね。
そのような時、自分の心を平穏に保つにはどうしたらいいのでしょう。
実はそのヒントが、あるトップアスリートの逸話から見えてきたので詳しくご紹介します。
嫉妬する気持ちを受け入れたタカマツペア
そのトップアスリートとはバドミントンのタカマツペア。
リオオリンピックでは日本初の金メダルを獲得し、つい先日の全日本総合でも5回めの優勝を果たしましたよね。
世界ランキング1位。目下向かうところ敵なしというタカマツペアですが、4年前のロンドンオリンピックでは代表入りができなくて、オリンピック出場ならず。
快進撃を続けるフジガキペアの活躍に日本中が沸き立つ中、彼女たちは「オリンピック中継を見るのも嫌だ!」と言って、当時ほとんどその試合を見なかったそうです。
その悔しさを隠そうとせず、いやむしろ、それを認めて受け入れたことが今の成功に繋がっているのではないのかと私は考えています。
嫉妬する心を否定するとストレスになる
要は嫉妬との向き合い方なんですよね。
一般的には「嫉妬は醜い心の代表」みたいな言われ方をしています。
だからこそ「嫉妬してはいけない」、「友人の成功を喜ぶべき」といった心の葛藤が加わります。
もちろん嫉妬しないでいられればそれに越したことはありません。
でも悔しいものはどうしたって悔しい。
それならそれでいいじゃないですか。
悔しいことは事実なんだから、その悔しさを認めてあげればいいんです。
誰かに嫉妬しているだけで、心は大きなモヤモヤを抱えて十分苦しいわけです。
そんな時は自分だけでもその感情を素直に認めて受け入れてあげれば心の荷はずいぶん軽くなるはずです。
つまり最初のステップは、いかにストレスを減らすかってこと。
タカマツペアがフジガキペアの活躍を見なかったのと同様、悔しくて眩しくて見たくないという気持ちがあるならその時は見なくてもいい。
でもそこで終わりではありません。キモはその次にあります。
外に向けてはダメ!内に向かうこと!
嫉妬をしても成長する人がいれば、嫉妬したことによってそこで終わりという人がいます。
両者の違いは何かと言えば、嫉妬に押しつぶされて投げやりになるかどうかということ。
成長する人の考え方
成長する人はタカマツペアのように「ヨシ、次は自分の番だ」と信じて、自分の内側を磨くことだけを考えます。
何が足りなくて結果が出せなかったのか?
欲しいものを得るためには、自分は何をすればいいのか?
その目も意識も自分に向かい、「今、ここにいる自分」の立ち位置をハッキリ自覚します。
それにより自分に足りないものが見えてきます。
成長が望めない人の考え方
嫉妬に押しつぶされる人はその逆。
自分に足りない内面から目を反らします。そのほうが楽だから。
するとその目は自然と外に向かいます。
自分が結果を出せなかったのは体調が悪かったから、周囲の人間に恵まれなかったからと、何かのせいにすることで無理やり自分を納得させようとします。
でもそんなことを妥協の材料にしていても、自分の成長はありえないことを、誰よりも自分がいちばんよくわかっている。
でもチンケなプライドが邪魔をしてそこには断じて目を向けたくない。
すると次は何をするのか。
焦りから、成功した友人の足を引っ張って自分との距離を保つことだけを考えます。
もちろんそこには成長なんて1ミクロンも望めません。
つまり最初は嫉妬している自分を受け入れて、それを認めることで心の荷を軽くするのは大いにアリだけど、結果を出せなかったことの原因からは目を背けてはダメ、そこだけはキッチリ見つめなさいよってこと。
目的を持つ
人はつい、安易な方向に転がりたがるものです。だとしても、それをするかしないかの違いは大きいです。
なぜって、原因がわかれば目的ができるから。
人は明確な目的が定まれば、その後の行動は自動的に決まるものです。タカマツペアのその後の成功がそれを証明しています。
逆に「人の足を引っ張ってやれ」という人は、そこまでのプロセスを大幅に省略したからではないでしょうか。
受け入れてもいい部分できれいごとを言って自分の心を偽り、認めるべきところでそれをしない。
だから嫉妬に押しつぶされて、より大きなストレスを自ら呼び込んでしまうという図式が見えてくるのです。
最後に
嫉妬は自らを滅ぼすマイスの感情と言われてますが、うまく付き合えば、飛躍の土の台にもなりうるのです。
嫉妬は誰もが抱く感情。
嫉妬するのはそれだけ自分がこだわっいる証です。一つの事柄に打ち込んでいる証です。
だから嫉妬する自分に落ちこむ必要なんてありません。
それよりも、そんな暇があったら次の目標に向かってなりたい自分を目指していきましょう。
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