人との会話で難しいのは、相手に不快な思いを与えずに上手く反論する方法です。
関係が悪くなるのを恐れて言いたいことを伝えずにいれば、現状は変わらず。自分のイライラがつのるばかりです。かといって言葉を選びながらやんわり伝えても、果たしてちゃんと伝わったかな?ということになります。
結論から言えば、伝えるべきことはきちんと伝えた方がいいです。
ただし言い方がたいせつです。反論するときに以下でご紹介するいくつかのポイントを守れば、意思の疎通はスムーズに行きます。
親しい関係ほど地雷ワードに要注意
それほど親しくない人に反論する場合は、相手に伝える前に自分の中でじっくり考えてから言語化するものです。
しかし注意したいのは、ふだん親しくしている人。
知り合った頃は遠慮がちに距離感を計りながら接してきても、その緊張がなくなると、つい口が滑って余計な言葉を吐き、その結果気まずくなってしまうケースが多いです。
事項で親しい関係だからこそ気をつけなければいけない地雷ワードをご紹介します。
「なんで?」
「なんで?」や「なぜ?」は、理由を尋ねる意味もありますが、状況によっては責められているように受け取れる言葉です。
こんな風に親から言われたことはありませんでしたか?私はありました。
そんなとき、子供心に情けなく感じたものです。
あまりうるさい親ではなかったから別に怒っていたわけではなく、素朴な疑問として口にしただけか、もしくは反省を促すための言葉だったと、今ならそれがわかります。でもやはり当時は「なんで?」の裏に隠された無言の圧力のようなものを感じてました。つまり「ダメじゃない!」という否定の意ですね。
これは子供だけでなく、状況によっては大人でも追い詰められたと感じてしまいます。ただ子供と違って大人の場合は、「なんで?」と聞かれるや否や「だって」を用意したり、相手を避けたりするという自己防衛の知恵が加わります。
親子関係なら通用するワードでも、いくら親しいからといえ他人にこの言葉を不用意に投げつければ、心の距離は少しずつ離れていきます。
そのため単なる疑問として「なんで?」と思うなら、そのまま使うのではなく、ちょっと言葉を変えて「その時の状況を詳しく教えて」みたいな感じにするのが無難です。
そして反論としての「なんで?」も同様。言葉を変えて「あなたがそう考える理由を教えて」と、相手の考えや意見を先に引き出してから、それに対する自分の意見という形でぶつけた方が、反論の意が伝わりやすいです。「教えて」という言葉は、相手の警戒心を解く魔法の言葉です。
「だけど」「でも」
反論するときに「だけど」「でも」から入る伝え方はNGです。せっかく相手の意見を引き出したのに、のっけから「だけど」と持論を展開されれば、相手は「けっきょく自分の意見をゴリ押ししたいだけか」と、否定されたように感じて、意見交換はそこでストップしてしまいます。
上手に反論するために心がけること
反論というとつい自分の正しさを証明したい思いが先立ちますが、自分の正しさがそのまま誰にとっても正しいわけではありません。反論=論破ではないのです。
最終的な意見が真っ二つに分かれたとしても、そこに至る道程の中にそれぞれの正しさがあります。1から10まで絶対に自分だけが正しく、絶対に相手が間違っているというわけではありません。
同じ景色を共有しても見え方や感じ方に違いがあるのと同様、各自の考え方に違いはあってあたりまえ。自分のモノサシで他人の正しさを計ることはできないと思っていれば、伝え方に対する配慮もおのずとできるはずです。
反論の中にも「なるほど」という歩み寄りの姿勢を感じさせるような言葉を盛り込むなどして、上手に反論できるようにしていきましょう。
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