ブログを書く理由は人それぞれ。自分の考えを発信したり、自分がダイスキなモノを誰かに紹介できる、とても素晴らしいツールです。
中には「ブログ飯」でウッハウハ、なんて人もいますが、それ自体悪いことだとは思ってません。情弱相手に金を巻き上げような類でないならの話ですが。
こんな言葉に惑わされないで
でもこれはいただけないと思うのは、巷に溢れる「ブログはこうあるべき」みたいな文言。ほんの一部をご紹介します。
- 「ブログは毎日更新しなければならない」
- 「一日30ツイート」
- 「有名人でもない人の日記なんて、役に立たないゴミ記事だ」
- 「サラリーマンの記事はつまらない」
- 「質問に対する答えを書かなければ、ブログとは言えない」
- 「フォロワー○○人以下はザコ」
これこそが元凶そのもの。方向性を見失い自分まで見失っていく人も多いので、思うところを書いておきます。
迷いは禁物
ブログを始めて間もない頃に、このようなこけおどしの煽り文句を目にすると、「私のブログ、これでいいのかな?」と迷うのではないですか?
するとどうなるでしょう?
詐欺で訴えられてもおかしくないような、一部のセミナービジネスの餌食になってしまう恐れがあるのです。
でも、それを言ってるのは誰でしょう?
もちろん全員がとは言いませんが、かなりの確率で「ブロガーから金を巻き上げようとしている悪質なブロガー」の意見ではないですか?
「PVや収益にまつわるウンチク」からの、「残念ながら本当に稼げる方法の答えはネットにありません」からの、「誰かに教えてもらうのが一番速い解決法です」からの〜、「一瞬で人を惹きつける○○文章術講座」からの〜、「お申込みはコチラ」というフォームボタンになってたら要注意です。
この一連の流れはブログコンサルや、ブログのオンラインサロンの、一種のお約束事です。
その中でもいちばんタチが悪いと思うのは、同業者同士のけなしあい。「あのコンサルはこう言うけど、うちはそんなことはしません」みたいな文言がひと言でも書いてあれば、そのままスルーすることをオススメします。
自分を売り込むために他をけなすのは、無能者の常套手段です。例えばこんなの。「検索してから聞け、と言うサロンは多いけど、うちは検索する前に聞いてくれ」みたいなの。「調べる時間がもったいない。その時間をブログの執筆に当てろ」なんて書いてありました。
初心者にとっては一見親切に見えるでしょ?
でも違います。調べようと思えば検索で解決できる程度のことしかそこでは教えてないということです。つまりそこのカモは情弱者限定。なぜなら主催者のレベルが情弱者しか相手にできないからです。
そもそも検索する力すらないレベルの人が、どうやって稼げるというのでしょう。本気で稼ぎたいなら、まずは検索する力くらいは養うべきです。
それに自分で調べたことは自分の知識となり、それ自体が立派なネタになるというのに、調べることを否定するなんて、なんか怪しくありません?
と、これはほんの一例。さて事項では、入ってはいけないブログオンラインサロンの特徴をご紹介します。
入ってはいけないブログオンラインサロン。カモになる前にココをチェック!
どうせチェックするなら「お客様の声」をチェックしてみてください。賛辞の文章ではありませんよ、チェックするのはリンク先です。そこを辿ってみると、更新が途絶えたままになってるサイトも少なくありません。
これの意味するところは何でしょう?
もうおわかりですよね。「ブロクとはこうあるべき」みたいなスタイルに縛られてしまうと、自分ががんじがらめになるだけでなく、文体や構成が似通ったものになって、根幹の、自分らしさが失われます。その証拠にプロブロガーを名乗る人たちの文章がみな、似たり寄ったりだとは思いません?
いや、プロブロガーだけでなく、オンラインサロンに入ってる人の文章も同じです。これは記事を効率的に書くためのテンプレに則っているからです。だからつまらないのです。
しかも頻繁に更新されるから似たような内容になって、読む側は飽々してしまう…。
さんざん出尽くした自己啓発本の受け売りを繰り返しているだけで、何の新しさもない…どころか、まともな社会性もないから薄っぺら。せっかく自分の意見を発信するツールなのに自分らしさがなくなるなんて、それこそ本末転倒もいいところです。
「お客様の声」が「匿名希望」になってるのは眉唾もの
お客様の声のチェックポイントはもうひとつあります。
「匿名希望」というのがあったら眉唾オンラインサロンだと思った方がいいです。自演の書き込みである可能性があります。お金を払ってオンラインサロンに入ってまでアクセスを伸ばしたいという人が、せっかくのサイトアピールのチャンスであるにも関わらず、「匿名希望」として自サイトへのリンクをはらないのは、相当不自然です。
主催者の人脈もチェック
その他にも、主催者がどういう人物と繋がっているかもチェックしておいた方がいいですね。
その中に炎上したことのある、アンチをたくさん抱えているようなブロガーがひとりでもいたら、関わらない方がいいです。自分のブログの方向性を、炎上芸人風にしたい、多くのアンチを抱えたいというのなら別ですが…。
これはどんなことにも通じますが、およそ師を選び間違えることほど、この世で不幸なことはありません。
正解は自分で見つけるしかない
ブログの書き方に正解なんてありません。あるとしたらリライトや添削など自分で試行錯誤しながら自分で見つけ出すものだと思ってます。継続していく中で、答えはおのずと見えてきます。
例えば半年前に書いた記事を今読んで、「この文章、下手クソだな」と思ったとして。
半年前はベストと思って発信した表現が、半年後に読んでみると物足りないと思ったら、それが成長の証です。記事を書いた自分だからこそ見つけられるし、自分だからこそ違いの比較ができるのです。
毎日更新の落とし穴
「毎日5〜6記事書け。そのために会社を辞めろ」みたいなことを言ってる人もいますが、全く意味はありません。
Googleのジョン・ミューラー氏は、「Googleのアルゴリズムは、より頻繁にたくさんコンテンツを生み出しているサイトに対して恩益を与えているわけではない。」と述べた。彼はTwitterで「Webサイトは決まった頻度でコンテンツを生み出す機械ではないし、またそうであるべきではないね:)」とも述べた。
本来、「書きたいことがあるから書く」が正解なのに、「毎日更新しなければならない」意識に囚われたらどうなると思います?
生活の全てがブログネタ探しで終わります。
レジャーに行ったから、楽しかったから書くのではなく、”レジャー”という名の、その実”取材”になります。ネタのためにどこかに行くようになります。本人はともかく、同行する家族・恋人・友人はどう思うでしょう?
「いい加減にしろ」ですよね。下手すれば人間関係だって壊してしまいます。
商品レビューもそう。「これは本当に良かったから紹介したい」ではなく、紹介するために、興味もないのに、必要もないのにネタのために購入したらどうなるでしょう。良いか悪いかもわからないのではないですか?
ブログはツールです。「ミイラ取りがミイラ」じゃないけど、使う側であるべき人間が、道具に支配され、魂まで吸い取られたらどうする?って感じ。
毎日更新でクオリティが低下する
毎日更新の落とし穴はもう一つあります。
質より量とばかり、出がらしの番茶を、「もうコレ以上出ない」というところまで絞り出し、さらにお湯で薄めたくらいのクオリティーの出来栄えになるのがオチ。
出せるものは出尽くした。それでもまだ出したいとなれば、今度は自分の切り売りを始めます。無能な人ほどそれをやります。結果、一生消えないデジタルタトゥーが体に刻まれます。自分の体だけならともかく、周囲の人間にも傷を残すでしょう。
役立つ記事ってなんだろう?
「読者にとって役立つ記事」は「検索の答えであるべき」というのは、よく言われていること。でもそれでは辞書や教科書みたいじゃない?って最近よく思うのです。
調べ事をしている時は便利だけど、読み物としては全く面白くない、楽しくない。次にまた読みたいとは思わない。顔出ししてる割には顔が全く見えてこない…、と思っていたある日、twitterで流れてきたのが加藤はいねさん・「私の時代は終わった」のこの記事。ブログを読んでゲラゲラ笑い転げたなんて、ずいぶん久しぶり。もし私が手術前にこの方の存在を知ってたなら、彼女にこそ剃毛してほしいと願った、ただ一人の看護師さんです。
目からウロコ。一種の感動を覚えました。さらに驚くことに、これは2011年の記事なんですね。今でもtwitterで流れてくるほどロングセラーになっているのが凄い!
一周回ってテキストサイトの時代じゃない?
フェイスブックもtwitterもやってない。更新は不定期。見出し・小見出しという文体ではなく、一昔前によくあった、テキストサイトそのままのスタイル。検索の答えではない個人的な日記。
でもまた読みたいと思わせる、唯一無二の、この人ならではの魅力的な文章。人を楽しませる意味で、役立つ記事だと思ったのです。
はてぶのコメント・「名作。今、日本で一番面白いテキストを書く女、加藤はいね。」「疲れた時はこの記事を読むと元気が出る。」「電車の中で読んではいけません。」と賞賛の言葉が並んでたけど、有名になるとアンチが増えるという理屈は、この方に限っては、当てはまりません。天才を超えて、もはや神です。
「らしさ」にこだわり楽しんで書くのがいちばん
なんでこんな文章が書けるのかと考えたとき、もちろん才能もあるけど、いちばんは本人が楽しんでいるからだと思います。人を楽しませようと思って書いているというよりむしろ、この方自身が心から楽しんで書いているからこそ、こんな文章が書けるのです。
結果、人を楽しませて元気にさせている。これが本来あるべき姿だと思いました。
少なくともコンサルを受けて書いた文章ではないです。いやコンサルなんか受けたら、この人の魅力はなくなります。
加藤はいねさんに限らず、私が好きなブログは本業があって、その傍らに趣味として楽しんでいる人が書いてるものばかり。そういう人が発する言葉は、私生活を切り売りしなくても、その人らしさに満ち溢れています。だから面白いのです。顔出ししなくても、人物像が見えてくるのです。
最後に
型にはめず、自分らしさは自分で探す。書くことを目的せず、「書きたいことがあったらから書く」を守る。ブログごときで簡単に人生を変えない。自分を変えない。自分を欺かない。そのためにはサロンに頼らない。以上です。
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