Violet@Tokyo

脱毛大手のミュゼが任意整理!NOVAとの比較

約4分



脱毛最大手のミュゼプラチナムが任意整理に入ったというニュースが流れたのは今月6日のこと。

ミュゼ、いよいよ任意整理?会見に応じなかった社長が口を開いた!

以前から経営危機の噂が流れていましたので、ネットのニュースを隈なくチェックしている人にとっては「ああ、やっぱり」と思われたことでしょう。

でも今回初めて知った人にとっては寝耳に水、かなりの衝撃だったと思われます。

今はネットのニュースですが、いずれテレビのニュースになる日もそう遠くないと予想され、この先もミュゼ騒動が拡大する兆しは大です。

前払いビジネスの失敗といえばNOVA

全ては簿外債務から始まりました。

ミュゼは前払いビジネスの落とし穴にひっかかってしまった典型ですが、これは今に始まったことではありません。

ミュゼの問題がクローズアップされて以来、なにかと比較されるのは、「駅前留学」を謳い文句にした英会話教室NOVA。

派手な広告とコストのかかる駅前に教室を構え、安さを売りにして急成長を遂げたビジネススタイルはミュゼと同じです。

「立地の良さ=高い家賃」というのは想像がつくはずですが、それでもあえて低料金の戦略を取るのなら、無駄な経費の削減は当たり前です。そうでなければ経営は成り立ちません。

けれどその肝心な部分をおろそかにして、規模の拡大だけを狙いました。

広告費がかさんでも、生徒が増えれば回収できるとでも思ったのでしょう。前払金はあっという間に使い切ってしまいました。

規模だけを拡大したその先に待っていたのは?

確かに知名度は上がり、主要都市沿線のシェアを取ったことで教室と生徒数は増えましたが、授業が受けにくい状態が続きます。

やがて生徒から不満が続出し、中途解約が増えて資金繰りに困窮する事態に陥り…。後はもう、みなさんご承知の通りです。

急成長の裏で、静かに、そして確実に、崩壊への道を歩んでいたのです。 その後のことは以下のリンクに記載されています。

子会社が約670教室のうち採算性の高い30教室を引き受け、最終的に200教室まで引き受ける方針。残った大半の教室は閉鎖し、会社は清算する。
ジー・コミュニケーション傘下で英会話学校などを展開するジー・エデュケーションが、NOVAの駅前留学事業、テレビ電話を使ったお茶の間留学事業、子供向けのNOVAキッズ事業を引き受ける。
ただし、当面はNOVAの30教室を引き受けるだけで、大半の受講生は授業を受けることが難しくなる。
NOVAに前払いしている受講料はすべて無効になる。
ただし、ジー社は、NOVAの受講生に対しては未消化の授業分に応じて25%の価格の追加払いで授業が受けられるようにする。

情報源: asahi.com:NOVA、ジー・コミュニケーションに一部事業譲渡 – NOVA経営破綻

結局客が被害を被る

実は私の友人も被害者で、およそ3年分もの授業料は戻らなかったそうです。

なぜなら、弁済には優先順位があり、生徒への支払いは、いちばん最後になるからです。友人の場合は、3年分を先に払えば安くなるというキャンペーンに釣られて払ってしまったということです。後に「美味しい話にはツケがあることを学んだ」と言っていましたが、当初は悔しくて悔しくて、夜も眠れなかったそうです。

ミュゼは何が悪かったのか?

NOVAの例があるにも関わらず、なぜミュゼは簿外債務を売上として一括計上したのでしょうか?

考えられるのは、「業界売上NO.1」という称号が欲しいから。

それにより、銀行からの借り入れがしやすくなり、役員の報酬もアップできます。脱毛最大手の地位も手に入ります。

そのおかげで長年の夢である競走馬の場主というステータスも得ました。現在は競走馬の全てを手放しましたが…。

前払いは信用の元に成り立つ

エステ業界では前払いは当たり前です。

でもその前払いは、ミュゼというブランドに対する信用があってこそ成り立っていたのです。

ブランドが地に落ち、信用がなくなれば、顧客が返金を求めるのは当たり前です。

仮に返金が殺到しても、低コストビジネスを実現させるための、内部の資金管理が最初からきちんとできていればビクともしなかったはずです。

肝心のその部分を認めずに、ミュゼが窮地に陥ったのは事実無根のインターネット記事によるもの、それを間に受けた客が返金を要求したからだ、などと言っている限り、顧客の信用を回復することなんて永遠にできないでしょう。

最後に

この騒動に乗じて、今あちこちで怪しげな業者が動いています。

「今、ミュゼで100円の脱毛を契約すれば、倒産した後もその契約が生きる」などと、もっともらしいことを書き連ねて広告に導入しようとするステマ業者。

惑わされてはダメです。上記に挙げたNOVAの例を、どうかじっくりと参考にしてください。

とにかく早く動いたモノ勝ちです。被害が最小限であることを心から願っています。

 

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このブログは私が日々感じたこと、考えたことに独自の視点を交えて書き留めている忘備録です。読者の方に少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
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