22歳から24歳にかけて親密にしていた人のことをふと思い出し、その人の自宅に行きました。
それ以来全く会ってないので、今はどんな暮らしぶりなのかを知りたくて家が見たくなったのです。
メゾネットタイプの古い建物です。家の周りを見るとおおよそのことがわかります。
玄関周りや庭には雑草が生い茂り、なんの飾り気もない家の外観を見る限り、女性がいる家には見えません。
洗濯物が出てないのは、たまたま今日が天気が悪かったからかもしれませんが、生活感のない雰囲気です。
離婚はしてないようですが、あの人はどんな人生を歩んできたのでしょうか。
あの人は正直、どうでもいいのですが、興味があるのは奥さんです。どんなタイプの女性なんだろうと思いました。
遠い過去に一度だけ見かけたことがあります。
おとなしそうな雰囲気の奥さんですが、あの家を見る限り、あまりマメなタイプではなさそうです。
ガーデニングが趣味とか、ゆとりのある生活を楽しむとか、そういう感じではありません。
少なくとも今は余計なことには一切お金をかけないって感じです。
雑草だらけの庭、開けっ放しの門扉、その脇には腰まで伸びた雑草が生えて、門の外には無造作に置かれた自転車があり、そのカゴの中には飲みかけのペットボトルが置きっぱなし・・。
昼間だというのに締めっぱなしのカーテン、しかも丈が合ってなくて安そう。いかにもホームセンターで間に合わせたって感じです。
一瞬「父子家庭?」って思いました。外があの状態なら家の中も想像がつきます。もし手入れができないなら、最初から庭のない所に住めばいいのに。
きっと「庭付き一戸建て」が憧れだったのでしょうね。庭は手入れができてこそ価値を発揮するというのに。
きっと以前は活気のある団地だったのでしょうけど、高齢化した雰囲気漂うさびれつつある団地です。
その中でもひときわさびれた雰囲気の家でした。買った頃は幸せだったと思いますが、今もあれで満足しているのでしょうか。あそこでささやかな人生をチマチマと歩んできたのでしょうね。
私には無理です。「私はあんな暮らしをするために生まれたのではない」と思いました。
まぁ でも、一応自分の家を持っただけいいとしましょう。私なら持ち家となればもっとこだわりますがね。
あの手のかけてない雰囲気を見ると、ご夫婦共々現状には満足はしてないと思います。満足していればもっと大事にしますよ。
そのまま自宅に戻り、今の幸せを再認識しました。豪邸とは言えないけどそこそこ快適に暮らせる家での何不自由のない暮らし、好きなことを自由にやらせてくれる理解のある夫。つくづく「これで良かった」と思いました。
幸せは人と比べるものではないとわかっているけど、あの人に関してだけは比べてしまうのです。
今日行ってつくづく思いました。「ここに暮らしているのが私じゃなくてよかった」と。だって私の家はちゃんとここにあるんですもの。
今はたまらなくこの曲が聞きたい気分。車でたった30分の距離なのにとても遠くに感じました。曲の中に出てくる「五番街は近いけれど とても遠いところ」というのがそのまましっくりきます。本当に遠い過去です。
あの頃はわからなかったけど、今の私ならあの人とは関わりを持たないと思います。
いや、逆に今の私なら楽しく話せそうだなって思うかな? とにかくあの頃にはわからなかった人間性を、大人の目で冷静に分析したい気分満々だわ。そのくらい、あの頃は盲目だったし子供だったから。
でもあの頃も漠然と違和感は感じていたと思います。それを認めたくなかっただけかも。
「遠い昔に暮らし 悲しい思いをさせた それだけが気がかり」
あの人には、せめてこのくらいのことは感じてほしいな。
というか、本当に自分の目で今の私のこの幸せを見て欲しいと思う。
あの頃よりずっといい女になってるし。
そして夫に対してはFor You。
「あの頃の私 今日までの日々を見ててくれたのはあなた」
「もしも会えずにいたら 歩いてゆけなかったわ」
一番共感する部分です。
でも、オンナって怖いよね。
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