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「彼女はアスペルガー症候群?」と思った時の接し方

約 6 分
「彼女はアスペルガー症候群?」と思った時の接し方

先日NHKのあさイチを見ていたら、発達障害を特集していました。

その日はネガティブタレント&モデルとして人気を集めた栗原類さんが出演し、ADD(注意欠陥障害)であることを番組内で公表していました。

最近では皇室の愛子さまがアスペルガーではないかともっぱらの噂(もちろん宮内庁では否定している)。

栗原類君も愛子さまも私とは無関係な人物なので、特に驚くことはなかったのですが、番組を見ていて、私はある人を思い浮かべました。

忘れられない出来事

その人は以前所属していたクラブにいた人で、仮にAさんとしておきましょう。

私がやっとクラブに馴染んだ頃に彼女は辞めてしまったので、実質的な付き合いは短いのですが、彼女に対して強烈な印象を抱いたことがあります。それはクラブ親睦で石和にぶどう刈りに行った時のことです。

石和に行くには中央線を使うので、クラブ員たちはそれぞれ最寄り駅までどうやって行くかについての相談をしました。

私とそのAさんとは家が近いため、相談をするなら彼女ということになります。すると彼女は、ご主人に駅まで送ってもらうからいいと、私の申し出を断ってきました。

なんでもご主人が、出勤のためにその駅を利用するから、そのついでに乗せてもらうとのことでした。「だったら問題ないわね」と思った私とは裏腹に、他のクラブ員は「Aさん大丈夫かしら?」と心配し始めたのです。

理解不能

なぜ心配するのか、まだクラブの様子に慣れていなかった私には、その時は全く理解ができませんでした。

でも後でその意味がわかりました。というのも、駅に集まる時間は9時すぎ。ところがAさんがご主人に駅まで送ってもらったのはなんと7時前です。朝の7時から2時間以上を、彼女は駅でずっと待っていたのです。主婦にとって朝の2時間は貴重な時間のはず。

それならご主人にはいつもどおりの時間に出勤してもらって、自分は待ち合わせ時間に合わせて家を出た方がずっと効率的なはず。しかもその駅には適当に時間を潰すような場所もありません。

ところが彼女は頑として「ダンナに送ってもらうからいい」と言い張りました。それで私は別のメンバーを集めて駅まで一緒に行くことにしました。

駅近くに丸一日駐車場を借りても、数人で出し合えばバスを利用するよりはるかに安上がりです。そのような時間のロスや、料金的な損得がわからないのかしら?と、行きに関してそう感じたくらいでしたが、帰りはもっと衝撃的な出来事がありました。

石和から中央線に乗り、最寄駅で下車。もちろんAさんも一緒に下車しました。

でも私は別の人たちと駅まで来たので駅からは別行動です。それに彼女が乗れるスペースはありません。彼女は一人でバスで帰ることになります。それを聞いたメンバーの一人が「Aさん、ちゃんとバスに乗れるかしら?」と心配し始めました。

私は「まさか、子供じゃあるまいし、バスくらい一人で乗れるでしょ?」と言ったのですが、「どうしても心配だから彼女をバスに乗せるまで待ってて」と私に言います。仕方がないからと私も同行しました。そこでなぜみんながAさんの心配をするのか、その理由がわかりました。

彼女が乗るバスは、その駅から出ている終点・B行きというバスですが、目的地が同じBでも別のルートを走るバスが他にあります。C街道経由とD街道経由という具合に。彼女の自宅はC街道近くですからC街道経由に乗らなければなりません。

ところがD街道経由に乗り込もうとしていたので、付き添っていた私たちは「違うよ、そのバスじゃないよ。そのバスに乗ったらあなたが降りたい場所には行けないよ」とそれを止めました。

するとAさんは「何で?このバスはB行きじゃない。『B行きのバスに乗れば帰れる』ってダンナが言った」と、まるでこちらが自分の邪魔をしているくらいの剣幕で言い返してきました。

それでルートの違いについての説明をしたのですが、その間ずっとポカンとした顔をして聞いていました。どうやら理解出来ていない模様。結局みんなでなだめすかして強引に本来使うべきバスに乗り込ませ、私たちも無事に帰ったのですが、その時はこう感じました。「よく今まで子供を3人も育ててこれたな」と。

変化が苦手

私は当初、自分で車の運転をしない人だから道がわからないのかしらと思っていましたが、いくら道がわからないとはいえ、ちゃんと説明すれば普通ならわかるはず…。

この普通ならできるはずのことが彼女にはできない、だから普通ではない何かがあると、この時に確信しました。その出来事をきっかけに彼女の発言に注目するようになりました。印象的なのは「私は急に予定が変わると混乱する」というもの。

クラブ内でも孤立していました。数人から同時に何かを言われると、両耳を塞ぎ、子供がいやいやをするような素振りをしたり、逆に嬉しいと奇声に近い声を上げてはしゃぎまわったり。

とにかく変わった人でした。でも意地悪な人ではなく、憎めない部分もありました。

自分が仲良くしたいと思えば、その人のために得意の手芸の品をたくさん作ってプレゼントをするなど、心はとても優しい人という印象があります。ただそんなキャラクターでしたから、最終的にはクラブを離れていきました。

その後も時々連絡を取り合いますが、共通の話題もないため、話はかみあいません。彼女が一方的に話すのをただ聞いているだけという状態です。

相手は5歳児

最初はどう接していいのか、その扱いに戸惑った私でしたが、少しずつコツがわかってきました。

責めるような言い方はNG。癇癪を起こしたらしばらくは放っておく。説明をするなら、5歳児にも理解できるような言い方を心がけるなど、今のところはこんな感じで比較的スムーズにいってます。

ただ不思議なのは、別の練習場所には自分でバスに乗って通っています。ということは、バスの乗り方がまるっきりわからないわけではなく、ちゃんと乗れるということです。ただそのバスに関しては、ルートが一種類だから迷わないのかも…。

応用がきかないだけで理解力はしっかりしてるのです。

だから「急な予定の変化が苦手」という彼女にとっては、ご主人が言った「B行きのバスに乗れば良い」という最初の予定に対し、こちらが親切のつもりで言った違うルートの説明は予定外のことだったから受け入れがたいものだったということなのかも…。

今となってはその時の彼女の心境はわかりませんけどね。でも「そういう人」と思って、こちらが相手に合わせるしかなさそうです。

 

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(最終更新:2017/04/27)