ネットで見かけた「プロ被害者」なるキーワードが話題を集めています。
ざっくり言えば「被害者ぶって自分を弱い立場に見せかけるのがプロ並みに上手い人」という意味です。
騙されてはダメ!被害者ぶる人は本当の被害者ではない
「被害者ぶる」というくらいですから、真の意味での被害者ではなく、むしろ逆。加害者であることの方が多いです。でもさすがにそれは世間体が悪いから、周囲に対して自分が被害者であるかのように見せかけるのです。
なぜ被害者ぶるのか?
被害者でもないのに被害者ぶるのは同情を集めて話をウヤムヤにして、自分が悪くいわれないようにするための自己保身です。
自分が悪いことを誰よりも自分がいちばんよく知っていて、その後ろめたさをごまかすため、自分の立場を守るために被害者ぶるのです。なにもやましいことがなければそんなことをする必要はないのですから。
それだけ「人からどう見られているか」ばかりを気にしているのです。
被害者ヅラして同情を誘う手口
彼ら彼女らはなにかをやらかして「まずい!」という事態になれば、いち早く外堀を埋めて周囲を洗脳し始めます。
外堀の埋め方にも特徴があります。例えばその人の落ち度が原因で上司に叱られたとしましょう。
そんなとき、周囲に対しては自分の落ち度(原因)を伏せて、叱られたこと(結果)だけを吹聴します。
やがて「かわいそう、それはひどい」などと同調するおバカな人が出てくればしめたもの。さらに調子に乗って、同じ手口でおバカを集め、おバカの定員数が予定人員に達する頃にはいつしか本気で「私こそ真の被害者!」と思い込んでしまうのです。
嘘を真実だと思いこむのが特徴
何が厄介って、この手の輩は最初はフリでも、いつしかその嘘を真実だと思いこんでしまうこと。
物事を自分に都合よく脳内で書き換えるのがとても上手で、それが「プロ」たる所以です。脳になにか欠陥でもあるのでしょうか?
そうやって自分を、そして周囲をも欺くことに成功したと思えばあらら不思議。当初のかわいそうな被害者ヅラはどこへやら。
そうなった時こそがその人の本性です。
囚人として暮らしているサイコパスに、「今、最も欲しい物は何だい?」と尋ねたら、そのサイコパスは、「同情だね。人に哀れんでもらうようになりたいよ」と答えたというのです。
サイコパスたちは、良心をもつ人々自分に抱く同情をとことん利用しようと考えています。出展:サイコパスとは何か/「同情を引こうとする」より引用
「被害を受けた報復のため」という大義名分を手にしさえすれば、強気になって次は攻撃に転じます。
これを世間一般では「自分のしたことは棚に上げて忘れる思考」と言うのですが、このように一筋縄ではいかないモンスターのような「プロ被害者」に太刀打ちする手はないかを次項で考えてみましょう。
時期を待て!必ずほころびは出る
私が勤務する職場にも以前邪悪な「プロ被害者」がいました。「いました」というのは悪行がバレて居づらくなり、今はいないということです。
周囲を巻き込んで増殖するという意味において、本当にガンのような人でした。おかげで今は平和です。清々しました。
その人の周りは本当にトラブル続きでした。自分にとって気に入らない人を片っ端から加害者に仕立てあげ、自分は常に「かわいそうな被害者です」とギャーギャー騒ぎ立てる。ほんの少しでも自分に落ち度はないものかとは微塵にも考えない。毎度毎度手口は一緒。──これをなんとかの一つ覚えと言う。
「ひどーい、かわいそう〜」と同調する取り巻きも全ておバカ。面白がって一緒に騒ぎ立てます。
だからターゲットにされた人は少しずつ孤立していき、それに比例するかのごとく「プロ被害者」が一見優位に見える時期もあります。
でもそれはほんのいっときです。必ず、ほころびは出てきます。
周囲だって取り巻き連中のようなおバカばかりではありません。気づく人は気づくし、見ている人はちゃんと見てます。
また一度ボロが出始めると、この手の輩はもろいです。だって、もともとが虚構から生まれた嘘だから。一度墓穴を掘れば、周囲を巻き込んで大騒ぎしたツケは大きく、オセロのように状況はかんたんにひっくり返っていきます。
それを見たとき、「被害者ヅラして大騒ぎした者負けだな」という事実を知りました。
何が言いたいのかといえば、子供のケンカなら「騒いだ者勝ち」になることもあるでしょう。でもその幼稚な成功体験を大人になってまで延々と繰り返せば、最終的には負けるのです。
もしあなたの近くにそんな邪悪な「プロ被害者」がいて、その人に今悩まされているとしても、まともに相手をしてはダメです。言動に惑わされてもダメ。取り巻きの数におののいてもダメ。
自らが墓穴を掘るその日まで(そういう日は必ず来るから)、自分のやるべきことを粛々と。
そうしているうちに、相手は勝手に自滅していきます。
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