ここ数日、ある人のことが頭を離れなくて我ながら驚いています。封印した過去が、今、こみあげています。
その人は、これまでの私の人生に大きな影響を与えたわけではなく、ほんのひと時すれ違っただけの人です。
でも時折懐かしく思い出す、心の拠り所のような人です。
何年もその人のことを忘れて全く考えない時期もあったのに、ここしばらくはずっとその人のことばかり考え続けています。
きっかけはSNSの投稿です。2年くらい前にその人をSNSで発見しました。
投稿内容を見ると、以前の職場ではないと直感しました。
投稿時間が以前の職場ならありえない時間帯だったからです。
位置情報もわかるので、それを見る限り、私が知っている以前の職場ではないだろうと、漠然と考えていました。
そこで気になり、当時その人がいた職場のことを少し調べてみたら、2003年から経営が悪化し、2007年と2010年に大規模なリストラがあったとのことです。
時代の影響をモロに受ける業界なので、その煽りで赤字が続き、現在は経営再建中の会社としていつ倒産するかと噂されています。
現在のプロフィールでは「会社員」となっているので、無事に再就職はできたようですが、リストラに合って転職したのは事実だと思われます。ただその時の年齢から察するに、子供にお金がかかる時期と重なり、苦しい時期を過ごしたことは確かであると想像がつきます。あの荒れた家の様子からもわかりますもの。
私と知り合った頃、本当は別の会社の内定をもらっていたけど、自分の好きな分野であるこの職場を選んだと、その時はとても嬉しそうに話していました。
1980年当時はまだその業界も活気があって、その人もイキイキと仕事をしていました。当時から給料が安いとぼやいてはいましたが、好きな分野で働ける喜びを感じ、楽しそうでした。
でも、その業界は娯楽の分野です。やがて経営は悪化、社員に対してボーナスも出ないということはザラにあったみたいです。当然社員のモチベーションも下がり、頑張って働く意欲も失せるという負の連鎖は避けられません。ガタガタになったみたいです。
所属する場所を変えるというのは苦しみを伴います。
そこに居続けることも地獄、動くのも地獄、でも自分のためや家族のことを考えたら動くしかないという決断を下したようです。きっと行動に移すまでが苦しい時期だったことでしょう。あの人に、そんな試練の時期があったとは・・。
そんなことを知って無性に会いたくなったのです。
知り合って34年、お互い、どんな人生を歩んできたことか。
そんなことをおしゃべりしたくなりました。そしてもう一つの理由として、大人の知識や経験を身につけた私が、今の感性であの人をどう見るか・・。
多分下に見るでしょう。物足りないと感じるはずです。それを試したいのです。
SNSの投稿内容は、なんというか・・・、かなり微妙な感じ。というか、痛い。精神的には満たされてない感じがします。
「今の若いものは」的な発言もあり、「自分のことしか考えないやつが多すぎる」みたいなことを言ってます。
もうがっかり。あの人こそが自分のことしか考えない人だったのです、当時は。
以前の職場では特別なスキルは磨けなかったと思います。
突出したスキルもない中高年が再就職をしても、今の時代、思い通りの仕事には就けないと思うし、あの人も生活していかなくてはならない以上、仕事を選んでいる余裕などなく、拾ってくれるだけマシという感じで働いているのでしょうね。
つまらない人間になってなければいいけど・・。当時はつまらない人でした。ボキャブラリーも豊かではありませんでした。その割には仕事仲間からの評判は良かったみたいです。裏表がある人かもしれませんね。
どちらにせよ、私の人生には関わりのない人だから、どうでもいいです。せいぜい、頑張って。
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