Violet@Tokyo

この一週間

約 6 分

あっという間に週末になる感じがします。本当に一週間が早いです。

画像は今週、お風呂に入れてきれいになった2匹たち。

この一週間の大きな話題は、過疎の集落で起きた八つ墓村のような事件。犯人は無事に逮捕され、これから調べが進めば全容が明らかになるでしょう。どこまで真実がきちんと報道されるのでしょうか?

コトの発端は近隣トラブルらしいとされているようですが、一部の報道では最初は犯人がイジメの被害者で、近隣住人の方が嫌がらせをする側となっています。

なので事件の動機は、積もり積もった恨みを晴らすためとされています。事情はどうあれ、結果的に殺人と放火という大罪を犯してしまえば悪いのは犯人です。絶対にやってはいけないことをしてしまったんだから。あまりにも短絡的すぎます。

この部落が8世帯という閉鎖された狭い空間であることも、犯人にとって、近視眼的にギュウギュウになってしまう一つの要因なのかもしれません。

そこに行きつくまでに「どっちもどっち」という事情があったとするなら報道する側もコメントしにくい部分があるでしょう。それを報道がどう伝えるのか?

日本にありがちな事なかれ主義に走って「臭い物には蓋をしろ」になってしまわなければいいけど。

私が住む場所は一つの道路(私道)を挟んで12世帯が暮らしていて、その12世帯で一つのブロックを形成しています。

開発分譲地で、みな、様々な場所から移り住んできた人ばかりです。そんな道路が無数にあって、同じように家がちんまりと立ち並び、それぞれにブロックができています。

新興住宅地にありがちな付き合いの希薄さもありますが、私にはそのくらいの方が気楽で良いです。

だからもし仮に、近所とソリが合わないということがあったとしても、適当に逃げ道はあります。別の場所で親しい人を作ればそれで済むし、仕事に出てしまえば近隣のことは関係ないし、私のように趣味を持てばその場所に自分の居場所を作れるし、仲間もできるからです。

けれど、それができない人もいます。ここだけが自分の世界の全てという人です。以下は実際にこの地であった実在の人物のお話です。

彼女は昭和24年生まれの64歳、丑年生まれなので仮名・丑ちゃんとしておきます。

丑ちゃんはご主人と小さな小さな作業場を自宅に持ち、そこで自営業を営んでいます。朝から晩まで狭い作業場に缶詰になって内職のような単調な手作業をし続ける日々。丑ちゃんの世界の全ては、この数軒だけの狭いエリアに限定されます。

作業場から見える小さな窓越しからは、隣近所の主婦たちの暮らしぶりが見えます。サラリーマンに嫁ぎ、時間に余裕のある専業主婦たちは、趣味に遊びにと楽しく暮らしている様子がうかがえます。

専業主婦同士のグループが出来上がれば、自分だけが取り残されたような気分になり、「私は村八分にされている」とひがむようになりました。楽しげに暮らしている人たちの悪口を言っては他人に不愉快な態度を取るようになりました。

やがてその鬱憤が全く関係のない隣人にぶつけられるようになりました。

その隣人は戌年生まれの仮名・戌ちゃん。丑ちゃんより9歳若い専業主婦です。

小さな窓越しに映る戌ちゃんの暮らしは、自分にないものばかりのように思えて仕方がありません。戌ちゃんのすることなすこと全てが羨ましくて、挙句、戌ちゃんを憎むようになりました。自分には到底できないことばかりを戌ちゃんはやってのけるからです。

だからといって戌ちゃんは見せびらかしたり自慢したりするタイプではありません。丑ちゃんが勝手に覗いて勝手にやっかんでいるだけです。

やがて戌ちゃんの家では度々奇妙な出来事が起きるようになりました。物がなくなったり頻繁に車に傷をつけられたりというような出来事が続き、それは近所でも話題になりました。

ただ羨ましいという理由だけで自分の鬱憤を全く関係のない人物にぶつけるという短絡的な行動をするあたりに、彼女の抱える人格的な問題の根深さを感じてほしいのです。

あまりにも次から次へと摩訶不思議な出来事ばかり起きるようになった戌ちゃんは、被害者のカンが働き、丑ちゃんに対して疑惑の目を向けるようになりました。それを感じ取った丑ちゃんは急に近隣の目を避けるようになり、家に籠る日が続きます。数年前から現在に至るまでその状態は続いています。

精神的に追い込まれたのはさんざんいじめられた戌ちゃんではなく、イジメを行った丑ちゃんの方です。聞くところによれば一時期は入院までしたなんて話も飛び込んできました。

世間一般からすれば、それは自業自得となるわけですが、その手の輩はだいたい逆恨みをします。自分のしたことを忘れ、脳内で都合よく上書きをしてしまうのです。

自分の仕業だと見抜いた戌ちゃんのせいで丑ちゃんは自分が思うように外に出られなくなってしまったと思い込み、道ですれ違えば物凄い形相で睨みつけたり、あるときなど「キチガイ!」などと罵倒したと言います。パーソナリティ障害のほとんどは、加害者なのに被害者面するとありますが、丑ちゃんも例外ではありません。やっぱこの人、頭おかしいわ。

そのあたりに、追い詰められた丑ちゃんの精神状態の深刻さを垣間見てほしいのです。

最初は戌ちゃんが羨ましい気持ちだけでしでかした単純な行為だけど、その裏には近隣の人全体に対する羨ましさも含まれていると思います。

戌ちゃんの頭にあった数々のモヤモヤは「理不尽」というたった3文字の言葉に集約されていて「あんなに何一つ不自由なく幸せな人もいるのに、どうして私は苦労ばかりするのか」、「自分の思い通りにばかりなっている人もいるのに、どうして私だけが朝から晩まで働き続けないといけないのか」という思いに囚われているに違いありません。

誰でもそういう気持ちはあるかもしれないけど、大人になれば「人は人」というように、自分をなだめるすべを身につけます。

けれどそれができずに自分のモヤモヤを他人にぶつけるしかすべがない気の毒な人がいるのも事実です。「気の毒」とはよく言ったもので、彼女の「気」は「毒」で成り立っていて、その「毒」でしか自分を表現できないのです。

丑ちゃんはこの先、どんな年のとり方をしていくんだろう?

先週起きた事件を見て、まずそれを考えました。戌ちゃんは聡明な人だから、自分を見失うことはまずありません。広い視野で物事を冷静に考えることができるし。

けれど怖いのは丑ちゃんです。一見すれば、どこにでもいるごく普通の人に見えます。極度の見栄っ張りで言葉の端々に毒はあるけど、仕事もこなし、暮らしぶりもきちんとしていて家庭生活もきちんと営んでいます。本当にどこにでもいる真面目な一般市民です。

けれど、心の中には計り知れない闇を持っています。それを知っているのは周りにいるごく限れた人だけです。

巷で起こる数々の事件は、何も特別な人が大罪を犯すわけではありません。最初から絵に描いたような極悪人などまずいないでしょう。

世の中が平和でも、この国が平和でも、自分の中が地獄のときだってあります。それを他人に向けた時に起きてしまう事件というのがあまりにも多いように思うのです。

私が住む場所で「八つ墓村」のような事件が起きることだけは勘弁してくれと、それを祈るばかりです。

 

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(最終更新:2017/12/11)

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