最近では「人と比べるのは不幸の始まり」などと言われています。
私自身も、他人と自分を比べて、比べた部分が劣っていると「私は私。他人と比べても落ち込むだけ」という具合に、他人との比較を避けてきたように感じます。
でも「他人と比べることも時には必要だな」と、ふと気づきました。
要は比べ方と比べた後の自分の行動によって、不幸になるか成長につながるかなんだと思います。
スポーツの世界は「比べること」が前提
趣味でバドミントンをやっています。バドミントンは腕によってランクがあります。
ランクをつける、それつまり、人との比較です。
ランクがないスポーツだって、試合となれば勝つか負けるかです。その勝ち負けだって、相手との比較によって成り立っています。
タイムを争うスポーツだって、比べる相手がいてこそのもの。
「あ、この人には勝てるんだ!」
比べることで、現在の自分がどこにいるのかがわかってきます。それによって自信も得られます。すると楽しくなるし、さらなる意欲も出てきます。
もし負けたら…?
「よし、来年の試合では、この人に勝てるようになりたい!」
新たな課題が見つかります。成長するためには具体的な目標が絶対に必要なんです。
私が他人を意識する時、他人と比較する時は、だいたいこんな感じ。
「私なりに、私のペースで頑張ろう」という基本姿勢は変わりませんが、自分の立ち位置を客観的に見たい時には、他人を比較の対象にするのがいちばん確実でわかりやいのです。
他人との比較で成長度合いがわかる
試合に限らず、ふだんの練習もそう。ほんの数年前までは私にとって雲の上のような人で、「とてもじゃないけど胸を借りるなんて申し訳ない」と、練習相手になることすら避けてきたような相手がいました。
でも今は、対等に練習しています。勝ち負けで言うならまだとても勝てる相手ではありません。
けれど一緒に練習ができるようになったということは、その分自分が成長しているってことです。
ほんのわずかな成長かもしれません。でも私にはそれがうれしいのです。だから今、その人との練習が楽しみでなりません。
その時に感じました。「比べることが悪ではなく、自分の姿を客観的に判断する材料になるなら、それはむしろいいことなんだ」と。
負けること、自分が劣っている事実を見せつけられることを恐れて他人との比較を避けていては、成長のタネとなる目標設定があやふやになります。
勇気を持って比べる選択をしてみれば、もしかしたら自分が他人より勝っている事実の発見だってできるかもしれません。
すると「私なんてどうせヘタクソなんだ」といじけ続けることだけはなくなります。
どんなに小さくてもいいから、成功体験の積み重ねは絶対に必要なんです。
成長につながる他人との比較とは?
以上の例からわかるように、まず他人との比較で現在の自分の立ち位置(実力)を的確に判断します。つまり身の丈を知るってことです。
そしてあとは自分との比較。過去・現在・未来の自分はどうかという具合に、自分との背比べをしていきます。
「あの時(過去)はああだったけど、今(現在)はこうなっている。だから来年(未来)にはこうなっていたい!それが実現できたら数年後はもっと成長していたい!」
明確な目標ができると、その後の対応も自動的に決まっていきます。
目標に向かって行動している人はキラキラと輝いています。それは他人との比較を上手にやっているからです。
キラキラ輝いている人には人も運も、もしかしたら神様だって集まってくるのです。
不幸につながる他人との比較
言わずもがな、他人の足を引っ張る行為です。
これをやっている限り、いつまで経っても向上しません。向上しなければ自信も得られず、常にコンプレックスにさいなまれ続けます。
でも意外とこれをやっている人は多いです。
それはなぜか?
ちっぽけなプライドに凝り固まって現実の自分から目をそらし、できないことを認めようとしないからです。
けれどできない自分を認めようとしない限り、自分からは行動なんてできないのです。
するとどうなるか?
行動できないから手っ取り早く他人の足をひっぱっちゃえってことになります。
あるいは「あの人はたまたま運が良かったんだ…」と、比較した相手を全否定したり、何かのせいにし始めるのです。
仮にそうだったとしても、「それが何なの?」って言いたくなりますよね。
だいたいそういう時ほど感情だけが先立ち、自分の意思と欲求はすっぽりと欠落しています。だからいつまでも満足感が得られずに飢餓状態だけが延々と続くのです。
これこそ絵に描いたような不幸の無限ループ。だけど仕方がない。自分がそんな生き方を選んでいるんだから。
最後に
他人との比較はあくまでも身の丈を知るためのものであって、自分が相手より優位に立つためのものではありません。
あくまでもライバルは未来のなりたい自分!
この違いを知るか知らないかの差は大きいです。
数年後、「あの時よりほんの少しでも成長したな」という実感を得れば、もっともっと自分がダイスキになりますよ。
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