発言小町を読んでいたらこんなトビがありました。
「ああ、なんとなくわかる」と読み進めているうちに、ある出来事を思い出しました。
最悪のハワイ旅行
それはまだ20代だった頃、勤務する会社の社員旅行でハワイに行った時のこと。
たまたま同室になった女性がオーガニック信者でした。
ふだんはとても穏やかで控えめ。知的でフレンドリー、優しい笑顔が特徴の女性でした。
職場ではプライベートな話をしなかったので、彼女が食に対する強いこだわりを持っていることを、この旅行まで全く知りませんでした。
しかし寝食を共にすれば、嫌でもわかります。
楽しみにしていたステーキはおあずけ
旅行の楽しみはなんといっても食事。私はその時に食べたいと思った物を、おいしく食べればそれでいい程度で、食に対するこだわりなんてありません。
まして20代だった当時は朝から肉だってOK。ハワイに行ったらアメリカンステーキをがっつり食いたいと思っていました。
「夕飯、ステーキにしない?」と持ち掛けたところ、「肉を食べるなんて信じられない!動物がかわいそう!」
「はあ?動物より私がかわいそうじゃない?」
それはレストランだけでなく、部屋に引き上げてからも続きます。
「やっぱりビールには柿のタネかポテチよね」という私のこんな一言も、彼女には許せなかったと思います。
添加物がどうの、化学調味料がどうのとさんざん説教されました。
そんなこんなでせっかくのハワイ旅行を楽しむ気分にはなれず、もう最悪。
オーガニックにはまる人の特徴
小町の書き込みにナチュラリストの特徴が書かれていましたが、彼女もまさにこんな感じの人。
- 案外頑固で柔軟性が無い
- 他人に厳しい
- ナチュラリスト以外を内心はバカにしてる(だろう?)
- 言葉では言わないが なんだか雰囲気押しつけがましい
それ以外に特徴を付け加えるなら以下の3つ。
- 人に教えるのが好き
- 知識の追求は怠らないが他人の気持ちには鈍感
- 人の好き嫌いが激しい
- 「私は特別」という意識がある
押しつけがイヤなの!
いや、彼女がオーガニックを愛好するのは自由です。ふだん、どんな生活をするのも自由です。自由だけど、私が肉を食べるのも自由なんですよ。
若いうちから環境のことや健康に気を使うなんて、とても素晴らしいと思います。ただしそれを他人に押し付けるとなると話は別。
肉を食べない自分と、肉を食べたい他人との違いくらいは認めてほしいものです。みんなが同じじゃなければいけないってわけじゃないんですから。
オーガニックにはまる妻を持った夫の悲劇
ハワイ旅行だけの数日間でこんな窮屈な思いをしたわけですから、もしこれが生活を共にする家族だったらどうでしょう。
ハワイ旅行から数年後、私はめでたく結婚し、今の地に新居を構えました。
そこで知り合ったのが次なるオーガニック信者の主婦Aさん。
Aさんの生活ぶりは徹底していました。
環境に悪いからとエアコンは使用しない。化学調味料なんてとんでもない。化粧品だってシャンプーから始まり石鹸、下地クリーム、ファンデーションはもちろん、日焼け止め、虫よけ、入浴剤に至るまで全てオーガニック。お菓子は手作りが基本。材料ひとつにも強いこだわりを持っていました。
そんな説明を私にする時の様子はどうかと言えば、口調はていねいでも、「あなたもそんなライフスタイルを心がけなさい」という暗示がそこかしこに表れていました。
私はそれほど興味はないし、新婚間もない時期だったので金銭的な余裕なんてありません。適当な理由をつけてお断りしました。
私なら他人なのでそれができますが、共に生活をする彼女のご主人はそうもいきません。ご主人は全くオーガニックには興味がありません。
毎日の食事は出された物をおとなしく食べるしかないので、一応それに従います。でも食べたいものは食べたい、という思いが高じて奥さんの目の届かない隙を見計らって、週に2~3度、深夜に家を抜け出し、ダイスキなラーメンを食べに行ってたそうです。
3食プラスラーメン。しかも深夜ですから、必然的に食べ過ぎという事態に陥ります。その結果心臓病で入院を余儀なくされたとか。
もちろん心臓病の原因の全てがそうとは言いません。でも、もしご主人が同じようにオーガニックに興味があるなら、夜中のラーメンなんていう行動は起こさなかったでしょう。
最後に
女性同士って会話の中に食事の話題はよく登場します。
「今度あの店で○○を食べようよ」なんていうのは、数人集まれば日常茶飯事。
そんな時、「乳製品は苦手」とか、「お肉はちょっと…」程度の誰にでもある好き嫌いは許容範囲です。けれどあからさまに「そんなの毒!」と言われちゃうと、ちょっと誘いづらく感じてしまいます。
このように人付き合いにも影響を与えてしまうので、人に何かを勧めるにしてもゴリ押しだけは避けたいものです。なにごともバランスってだいじだなと思いました。
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