Violet@Tokyo

他人の生き方を否定する人

約4分



年頃になれば「結婚はまだ?」、結婚をしたら「子供はまだ?」、やっと第一子を授かり、これで「まだか、まだか」の催促が収まるかと思いきや、「二人目はまだ?」…。

正直に「まだ」だと言えば、ああでもない、こうでもないと、大きなお世話極まりない叱咤激励の数々。

こんなふうに「もういい加減にしてー」と言いたくなるような経験をされた方もいるのではないですか?

私も経験がありますが、挨拶代わりのように「子供はまだ?」って聞かれるたびに、「戦時中の”産めよ増やせよ政策”か?」と、クラックラきたものです。

挨拶代わりの「子供はまだ?」なら適当にあしらえばいい

まぁ挨拶代わりのようなものですから相手に悪気はありません。ただ無神経で頭が悪いだけです。こちらもそれがわかっているから適当にあしらってきました。

しかし、これはどうしても納得とできないぁと思うのは、他人の生き方を否定する人。

「結婚しないと老後は不安」、「一人っ子じゃ可愛そう」、「子供がいなくて寂しい人生ね」などなど、本人がそれを不幸だと思ってもいないのに、自分の勝手な思い込みだけで不幸だと決めつける人。

既婚か独身か、子供のあるなしや子供の数といった表面的なことだけで、他人の人生を勝手にジャッジするような人のことです。

生き方が多様化している現在だからこそ、「こういう人の脳内って、いったいどうなっちゃってるの?」って思いません?

なぜ勝手な思い込みで、他人の生き方を否定するような言い方をするのでしょう。

結論から言えば、前者の挨拶代わりとは似て非なるもので、全く異質のものです。

なぜならそこにはマイナスの感情が、そこかしこに散りばめられているからです。

実は否定した部分がその人のコンプレックス

例えば妻帯者から見て、独身の人が時として羨ましく見える時は絶対にあります。

自分が結婚生活に対して何かしらの不満を抱いているような時に、独身者が楽しそうにしているのを見るとつい、「アイツ、自由にお金も時間も使えていいな」と、自分が選ばなかったもう一つの違う道が輝いて見えることは多々あります。

子育てで悩みを抱えて自分に余裕がなくなると、子供のいない人が羨ましく見えたりするものです。

「人は人」と割り切って、そこで終わればいいのですが、否定の言葉を投げかける人はそこで終わりにはしないんですね。

羨ましさの度合いやコンプレックスが大きければ大きいほど、自分を肯定したい気持ちが芽生え、「今さら引き返せない。さあ、どうしよう」と思った時、相手を否定するのです。それがいちばん手っ取り早いから。

これを「ないものねだり」と言いますが、良くない意味での負けん気です。相手の生き方を認めたら、そしてその部分に対するこだわりが強ければ強いほど、自分が負けるくらいに感じてしまうのでしょう。

これは既婚VS独身に限らず、専業主婦VS兼業主婦、子供のあるなし、更には会社員VSフリーランスなど、地球上のあらゆる場で勃発しているバトルです。

そんなバトルを見るにつけ、その否定した部分がその人のこだわりであり、コンプレックスの部分であることがよーくわかってきます。

自分の人生に納得して、それを肯定している人はそんなことはしません。

充実した生活を送っている人は、他人の人生に余計な口出しなんてしません。

「この人はそういう生き方をしている人なんだ」と、相手の生き方を認めます。

決め付けるならせめて「データーでも出せよ」って言いたい

世界中の独身者から聞き取り調査でもして、その結果が全員一致で「不幸だった」と答えを出したのならまだわかる。

世界中の一人っ子から意見を聞いて「一人っ子だったことによる弊害」をまとめ上げたのなら納得もしよう。

世界中の子供がいない夫婦が口を揃えて「寂しい」と言ってるのなら歩み寄ることも考えてやるさ。

世界中の人が生まれ変わりを果たし、前世でしなかった真逆の生き方を試した結果、どちらが幸せだったかの判定をしたのなら潔く白旗を掲げて、裸踊りのひとつでもしてやるさ。

でも違う。世界中はおろか、その人が持ち合わせているデータなんて、ごくごく限られたもので、その多くは「べき思考」からくる独断と偏見に満ちたもの。

だから聞く側からすれば何の説得力もなく、むしろ負け犬の遠吠えにしか聞こえない時が多々あります。

それにいい人生だったかどうかなんて、その人が死ぬ時でなければわからないのですから「自分のモノサシで勝手に他人の人生を計るな」って言いたいです。

最後に

このように他人の人生の否定は、自分が満たされてないことの表明だと解釈される恐れがありますので、賢い読者の皆様におかれましては、この手のバトルにはくれぐれも参戦しないようにご注意願います。

 

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このブログは私が日々感じたこと、考えたことに独自の視点を交えて書き留めている忘備録です。読者の方に少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
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